100年後の沖縄が日本に謝罪と賠償を求めても驚かない件~辺野古移設で沖縄県民投票2019

2019沖縄県民投票実施、圧倒的多数が辺野古埋め立て反対の民意を示す

 

沖縄県民投票2019~辺野古移設反対が72.15%、賛成19.10%

米軍普天間飛行場を廃止して、名護市辺野古沿岸の埋め立て地へ基地機能を移設する計画について、沖縄県民投票が行われました。

この結果、有効投票資格者総数115万3591票のうち、52.48%が投票し

  • 反対が72.15%の43万4273票
  • 賛成が19.10%の11万4933票
  • どちらでもないが8.75%の5万2682票

となりました。

辺野古移設反対票が県民投票で規定された4分の1を超えたことから、玉城デニー沖縄県知事は結果を安倍首相とトランプ大統領に伝えるとのことです。

 

沖縄県民投票に法的拘束力はない

今回の沖縄県民投票に限らないのですが、住民投票には基本的に法的拘束力がありません。

民意を示すことには繋がりますが、その結果に自治体や政府が縛られる法的義務はありません。

実際、沖縄県名護市で1997年12月に行われた海上ヘリポート建設の問題の際には、反対が過半数でしたが、その後に市長はヘリポート建設を強行します。

それでも法的拘束力はないのです。

こうしたことをもって、

「今回の沖縄県民投票は無意味だ」

という人もいますが、それは個人的には違うと思っています。

民意を示す、その経緯を後世に伝えるためにも、沖縄県民投票は意味があります。

意味がないと言っている人たちは、今現在のことだけしかみえいない、と思います。

 

 

 

12歳少女がレイプされた沖縄少女暴行事件~1996年の沖縄県民投票の結果は未だ国政に反映されず

沖縄県民投票は1996年にも行われました。

これは、前年に沖縄米兵少女暴行事件という悍ましい事件が発生したことに起因するものです。

アメリカの海兵隊員3人が沖縄の12歳の少女を拉致監禁し代わる代わる集団レイプするという、どこからどう考えても許されざる行為でした。

しかし、

“起訴に至らなければ、関与が明らかでもアメリカ兵の身柄を日本側に引き渡すことができない”

という日米地位協定の規定から、捜査段階では日本側にこれら海兵隊員3人は引き渡されず、県民感情は最悪に。

とりあえず、のちに起訴されたものの、これを機に日米地位協定見直しを求める声が高まり、沖縄県民投票に繋がりました。

結果は投票率59.53%、89%が日米地位協定の見直しと基地縮小に賛成でした。

(つまり、7~8%程度は根っからの米軍マンセー派がいるということですね。)

なおこのとき、日本政府は12歳少女を強姦した海兵隊員を起訴させないため、示談金として見舞金(金額は不明)を支払っていたことが後に判明します。

まぁ、結局示談できずに起訴されたんですけどね。

 

 

2019年・沖縄県民投票の総括

前回1996年の沖縄県民投票の結果は、未だ日本国政府の方針に影響を与えていません。

むしろ、当時よりも沖縄の基地負担は増えている部分すらあります。

ある意味、沖縄県の人々からしたら

「県民投票なんてやっても意味あるの?」

とシラけるのが普通だと思います。

しかし、実際には投票行動に行く人が50%を越えた。

そして当然、辺野古の海を埋め立てるな、と主張する人が72.15%とほとんどでした。

なお、先ほども書きましたが根っからの基地擁護論者、自民党・創価学会支持者が全県民の8%程度はいますので、前回の数字からここらへんの比率が大きく変化することはなかった、というのが現実だと思います。

かように、沖縄の人々にとって基地問題というのは重要な関心事なのだと思われます。

 

 

日本での米兵犯罪起訴率は約17%~2019年・沖縄県民投票の背景

赤旗によると、日本での米兵犯罪の起訴率は17%に留まるとのこと。

起訴率2割未満は異常すぎる しんぶん赤旗

また、在日米軍の性犯罪2/3は収監されずに、軍隊からの除隊などで終わりにされているとのことです。

こうした現実は、基地のすぐそばに住む人たちには深刻な問題ですが、基地から遠く離れた人々にとっては、あまり興味関心がおきないことでしょう。

日本本土では、日米安保条約に対しての肯定的な意見が多いと思います。

「いざというときアメリカに守ってもらいたい、中国と戦争になったらどうするんだ、北朝鮮と戦争になったらどうするんだ」

そういう主張が多いように思います。

確かにその通り、仰る通りです。

ですが、同時に米軍が駐屯する近くでは、児童への性犯罪を含め、非常に悍ましい事件が多発しているのも事実です。

それを全く無視して、「米軍は絶対必要だから我慢しろ」というのは、ある意味で人身御供とおなじでしょう。

 

「日本に米軍という強い軍隊がいてくれる、嬉しいと思え、娘の一人や二人くらい提供しろ」

 

日本の本土の方たちは、そういう主張をしたいのでしょう。

しかも、そういいながら、それをほとんど沖縄の人々にだけ強要しているわけです。(まぁ、一応横田基地とかもあるにはありますが、規模の問題ですね。)

 

とりあえず、ここらへんは基地が沖縄に集中していることが影響していると思います。

なので、沖縄の人達が「沖縄県外にもっと基地を移せ」「そうすりゃこっちの苦労わかるだろ」というのもご尤もなわけです。

 

 

いつまでも沖縄県民投票を無視していたら、そのうち独立しちゃうかもよ?

この調子でいつまでも沖縄の県民投票を無視していたら、いつか沖縄は独立しちゃうんじゃないか?

自分はそんな気がしています。

こんなことをいうと、

「沖縄は経済的に本土に頼り切っている。独立なんて無理だ」

という人もいます。

しかしどうでしょうか。

昔と違って中国なども経済的に発展しました。

いつまでも日本に依存した経済で居続けるか、それとも中国の経済にも依存する可能性はないか・・・

もし経済の依存関係、補助金への依存状態が改善されたなら、沖縄は本気で独立を考えるんじゃないかだろうか?

そんな風に考えることがあります。

 

 

そして、もし沖縄が独立を達成できたなら、その時は韓国が現在そうであるように、日本への恨みつらみを延々とまくしたてるような国になる可能性があるんじゃないかなぁと思って、いろいろ憂鬱になりますね。

 

とりあえず、沖縄を独立させたくないなら、民意をもう少し組む努力をすべきでしょう。

本土の人も、もうすこしいろいろかんがえるべき、と思います。

以上です。