『瓜子二手車(Guazi/グアヅゥ)』『毛豆新車網(Maodou)』を運営する『車好多集団(Chehaoduo)』にソフトバンク・ビジョン・ファンドSVFが15億ドル出資
SVFが『瓜子二手車(Guazi/グアヅゥ)』を運営する『車好多集団(Chehaoduo)』に出資
ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)が
中古車販売eコマースプラットフォームである『瓜子二手車(Guazi/グアヅゥ)』や
新車販売eコマースプラットフォームである『毛豆新車網』
を運営する『車好多集団』に15億ドルを出資するとのことです。
中国の中古車マーケットは拡大中~恩恵を受ける『瓜子二手車(Guazi/グアヅゥ)』
中国では2010年代半ばまで好景気だったこともあり、新車需要が多く、中古車マーケットが未熟でした。
また、中古車流通に都市間規制の壁があり
(他都市への中古車の登録変更が事実上困難だった)
中古車市場の成長が阻害されてきました。
しかしここ数年でそうした規制なども撤廃傾向に。
チャイナショック前後からは中古車マーケットも大きく拡大。
現在、おおよそ2800万台前後の新車販売台数に対し、中古車市場は1300万台程度とされています。(中国自動車流通協会CADA/ China Automobile Dealers Association)
こうした状況は徐々に変化してきており、中古車市場は近いうちに新車、中古車ともに近づいていくと予想されています。
また、中古車マーケットにおけるイーコマース分野の伸びも拡大。
中古車イーコマースの業界には追い風がふいています。
『瓜子二手車(Guazi/グアヅゥ)』『車好多集団(Chehaoduo)』の他にもある中古車イーコマース
そうしたなかで、数多くの中古車イーコマース企業が跋扈しています。
『車好多集団(Chehaoduo)』傘下の『瓜子二手車(Guazi/グアヅゥ)』だけでなく、
テンセント系の「人人車(RenRenChe)」「優信集団(UXIN GROUP)」「易鑫集団(YIXIN GROUP)」
アリババ系の「大搜車汽車服務(Souche)」
など多数が入り乱れています。
そうしたなか、「車王二手車(Car King Used Car Supermall)」などには資金繰り不安の噂が流れる事態となってきています。
どこか儲かるとなると、一斉にそこに流れていく中国人の習性が、ここでもあらわれています。
『車好多集団(Chehaoduo)』傘下の『瓜子二手車(Guazi/グアヅゥ)』はダイレクトC2C中古車販売の最大手
上記の中古車イーコマース企業のうち、『車好多集団(Chehaoduo)』傘下の中古車販売プラットフォーム『瓜子二手車(Guazi/グアヅゥ)』は業界シェアが最大と言われています。
これまで『車好多集団(Chehaoduo)』は独立系を保ってきましたが、ここにきてテンセントやソフトバンクビジョンファンドなどから出資を受けています。
そして、広告と実店舗への投資などを積極化しており、いっきに市場を奪おうとしています。
こうした競争に耐えられなくなった企業は、撤退を選ぼうとしています。
『車好多集団(Chehaoduo)』傘下の『瓜子二手車(Guazi/グアヅゥ)』は資金繰り勝負の段階へ
現在の『車好多集団(Chehaoduo)』『瓜子二手車(Guazi/グアヅゥ)』は、中古車イーコマース市場の寡占に入るフェイズにあります。
同社は実店舗が必要だとして積極的に実店舗に投資しています。
いっぽう、そういったものは必要ない、取引の仲介だけでいいのだ、と割り切ったビジネスモデルを利用している同業者もいます。
中古車はいずれ、メルカリのような取引がされる・・・と。
今はどのビジネスモデルが成功するかみえないなか、『車好多集団(Chehaoduo)』傘下の『瓜子二手車(Guazi/グアヅゥ)』は積極的に設備に投資している・・・
ある意味で、賭けに出ています。
今回のソフトバンクビジョンファンドによる『車好多集団(Chehaoduo)』『瓜子二手車(Guazi/グアヅゥ)』への投資は、まさにそういった意味で重要な投資となります。
上手くいくかどうか?
お手並み拝見といったところでしょう。
個人的には、実店舗を持つなら今までの中古車仲介ビジネスモデルと大差なく、
かといってメルカリのようにC2Cで売買するモデルが定着するとも思えない…という感じです。
以上。