DRAM価格下落の原因・要因

DRAM価格下落の原因・要因

 

質問箱にて、以下のような質問をいただきました。

「DRAMの価格下落の要因は何か?」

 

というものです。

いつも質問箱のご利用ありがとうございます。

とりあえず、これについて自分の考えを書いておきます。

あくまでも自分の個人的な見方ですので、正しいか正しくないかはわかりません。

そこらへんを理解した上で読んでください。

 

DRAM価格下落の要因・原因を箇条書きにすると以下のようになります。

  1. 歩留まり改善・生産性改善
  2. 携帯電話の販売不振
  3. 仮想通貨の落ち込みによるマイニング投資激減
  4. インテル製CPUの出荷減によるデータセンター投資減

 

まず1について

半導体は、生産の初期段階においてはどうしても不良品の発生率が高く、生産性が悪い状態が続きます。

こういうのを「歩留まりが悪い」といいますが、DRAMも最新のものはそうした歩留まりの悪さを経験していました。

それが2018年に入ってからは各社ともに歩留まり改善

おなじ1枚のウエハからとれる数が増えましたから需給が悪化している・・・それが一つ目の理由だと思います。

 

2.携帯電話の販売不振

携帯電話が売れていないこともDRAM市況には下押しになっていると思われます。

世界の携帯電話出荷台数は昨年マイナスに陥っています。

5Gなどが始まる直前なので、多くの消費者は端末の購入切り替えをしない選択をとっています。

Appleのバッテリ―交換キャンペーンも、おなじくiPhone需要の減退を招いたと思われます

 

3.仮想通貨の落ち込みによるマイニング投資激減

ご存知の通り、仮想通貨バブルがはじけました。

というわけで、仮想通貨のマイニングも廃れました。

そうしたマイニング用マシン向けに需要が膨らんでいたぶんが剥げ落ちました。

 

 

4.インテル製CPUの生産トラブル

インテル製CPUの10nmプロセスルールでの製造が上手くいっていません。

このため、サーバー向け、カスタムメイドPC向けなどはかなり品薄な状態になっていると言われています。

当然、CPUがなければマシンは組めませんから、メモリも売れません。

 

というわけで、いくつもの要因・原因がかさなってDRAM価格の下落に繋がっている

・・・とみています。

 

なお、これはあくまでも個人的な見立てです。

あたっているかはわかりませんが、そう外れてはいないと思われます。

以上。