【統計】2019年2月 中国新規人民元建て融資~M2および社会融資総量残高は巡航水準へ
中国人民銀行(中央銀行)が2019年2月の中国新規人民元建て融資の状況を発表。
マネーサプライM2伸び率 前年比+8.0%
新規人民元建て融資 8858億元(1月から急減)
社会融資総量 7030億元 (1月から急減)
社会融資総量残高 前年比+10.1%
人民元建て融資残高 前年比+13.4%
前月は⇒【統計】2019年1月 中国新規人民元建て融資~社会融資総量残高が過去最高を更新
これら数字はロイターやブルームバーグの予想集計よりもかなり低い数字となっている。
1月は例年のごとく、年初の大盤振る舞いで新規人民元建て融資と社会融資総量残高が急上昇していたが、2月は一転して低調な伸びにとどまった。
市場では1月の動きをみて
「大量の資金供給が今年は行われる」
との見通しが流れたが、2月になってその流れに水をさすような数字となっている。
これは単純に、1月の数字が高すぎる、との上からの圧力があったためではないか。
報道によると、中国政府上層部では金融緩和方針を巡って色々と意見が出ているという。
易綱総裁はハト派に転向したが、李克強首相は節度を求めている。
⇒中国、経済政策をめぐり李克強首相と易綱人民銀行総裁のあいだに方針の違いか
こうした議論が反映している可能性もあり、3月はやや回復するとは思われるが、1月ほどの緩和状況を期待するのは違うのではないか、という気がする。
とりあえず、このあたりの透明性は中国にはまったくない。
市場の動きが先んじて示す形になりがちなので、まぁ、株価をみておけばいいような気がします。
以上。