モンサントの除草剤グリホサート(ラウンドアップ)に発癌性ありと判決~バイエル株急落~
モンサントの除草剤グリホサート(ラウンドアップ)と発癌性(ホジキンリンパ腫)との因果関係を裁判所が認定
世界でもっとも売れている除草剤、モンサント社のラウンドアップ(有効成分グリホサート)。
これに発癌性があると公的機関により認められたのは2015年のWTO外部組織・国際がん研究機関による調査結果が最初でしたが、
このたび米国の裁判所でも、除草剤グリホサート(ラウンドアップ)とガンとの関係を事実上認める判決が出ました。
After two jury losses, Bayer’s Roundup heads back to court with 11200 …
モンサントは除草剤グリホサート(ラウンドアップ)の安全性をアピールするため世論を誘導か?
モンサントに関しては、除草剤グリホサート(ラウンドアップ)の安全性を過度にアピールするために、真実を覆い隠していたのではないか、という疑惑が出ています。
この件に関し、内部告発でそうしたモンサント社の企みを明らかにしようという動きが出ています。
これまでは、とりあえず第一審段階ではそうした証拠の公表はすべきでない、という判断が裁判所から出されていました。
しかし、今回の陪審団による判断を受け、第2幕となる審理においては、こうした内部文書の曝露などが予定されているとのことです。
「モンサントとしては、そうした事実が明るみに出る前に和解に持ち込むのではないか?」
という見方も出ています。
その場合、賠償額は軽く6000億円規模になるだろうとのことです。
各国で除草剤グリホサート(ラウンドアップ)の発癌性が指摘されているなか、日本では規制緩和
この件に関して、世界の多くの国ではグリホサート(ラウンドアップ)の使用量を減らしていこう、規制していこうという流れが出てきています。
しかし日本は、この状況に反してグリホサート(ラウンドアップ)の使用を増やしていこうとしています。
なお、グリホサート(ラウンドアップ)は土壌に蓄積しないというのは嘘であったことがわかっています。
なかには、地下水脈まで到達する場合もあるとされ、その発癌性の問題が各国で問題になっています。
バイエルはモンサント買収でグリホサート(ラウンドアップ)の訴訟というババを掴んだ
モンサントは、農家や消費者だけでなく、投資家や同業化学メーカーであるバイエルですら上手く騙せました。
バイエルがモンサントを買収する時、いまほどの賠償額への高騰を考えていなかったと思います。
バイエルはモンサントを合計7.2兆円で買収します。
しかし、どうにも風向きが悪い。
訴訟による賠償の増加も懸念されますが、
それ以上に、各国で規制が強化されて販売できなくなること。
そして、業績が悪化すれば強制的にのれんの償却です。
グリホサート(ラウンドアップ)問題を受けたバイエルの株価
バイエル株はこうした動きを受けて大きく下落しています。
いろいろおつかれさまな感じです。
とりあえず、次のジパングの診断は楽しみですね。
以上。