【9005】東京急行電鉄(東急電鉄)の業績・決算と株価

【9005】東京急行電鉄(東急電鉄)の業績・決算と株価

 

今回は、東京の大手私鉄、東京急行電鉄(東急電鉄)についてみていきます。

東京急行電鉄(東急電鉄)は鉄道事業の他、不動産業、流通業などを幅広く行っています。

最近では、東京急行電鉄(東急電鉄)という社名から鉄道を除き、「東急」にするとの発表もなされました。

まずはそんな東京急行電鉄(東急電鉄)の事業内容からみていきます。




 

東京急行電鉄(東急電鉄)の事業内容

東京急行電鉄(東急電鉄)は以下の事業を行っています。

(以下、会社側のセグメント分類に従っております。)

  • 交通事業・・・鉄道、バス、空港事業(仙台空港)など
  • 不動産事業・・・東急不動産などを通じた開発
  • 生活サービス事業・・・東急百貨店、東急ストア、電力・ガス事業など
  • ホテル・リゾート事業・・・東急ホテルズなど

 

東京急行電鉄(東急電鉄)は私鉄セクターのなかでも非鉄道事業の比率が大きい企業です。

売上では生活サービス事業が過半を占めており、極めてシクリカルな影響を受けやすい銘柄となっています。

また、営業利益ベースでは不動産事業と鉄道事業がそれぞれ40%弱となっています。

 

 

東京急行電鉄(東急電鉄)の鉄道事業

 

東京急行電鉄(東急電鉄)の鉄道事業は渋谷を拠点に、三軒茶屋、二子玉川、自由が丘、武蔵小杉、横浜などを結んでいます。

この地域は少子高齢化時代にあっても他地域よりも人口動態が良好とされています。

 

 

 

東京急行電鉄(東急電鉄)の不動産事業

東京急行電鉄(東急電鉄)は沿線で不動産経営を行っています。

かなり大規模な開発を行っており、鉄道事業と同水準の営業利益をたたき出している、同社の重要な事業セグメントです。

上記の大規模な商業ビルのほか、賃貸向けのマンション・アパートなども幅広く展開しています。

沿線の総合プロデュース業という感じですね。

 

 

 

東京急行電鉄(東急電鉄)の業績

東京急行電鉄(東急電鉄)の長期業績推移は上記のようになっています。

ぶっちゃけた話、あまり安定しない・・・というのが現実的な評価だと思われます。

これは、東京急行電鉄(東急電鉄)が実のところ、シクリカルな要因に左右されやすい事業に軸足を置いてきたことが原因となっています。

90年代まで不動産開発と流通・物販小売などに力を入れてきたせいで、不動産価格の下落、賃料水準の低迷時代には大きな痛手を被りました。

現在、景気はだいぶ盛り返してきており、東京急行電鉄(東急電鉄)の業績もそこそこ順調に回復してきていますが、やはりムラがあるのが同社の特徴という感じがします。

他の私鉄、たとえば京王電鉄などに比べて業績が予測しにくいです。

 

 

東京急行電鉄(東急電鉄)の業績~セグメント別

こちらはセグメント別にみた東京急行電鉄(東急電鉄)の業績になります。

交通事業は安定しているように見えて、実際あまり安定していないのがわかります。

一方、不動産事業は着実に利益を増加させています。

流通小売り関連が含まれる生活サービス、ホテルなどの事業はシクリカルな影響を大きく受けることがみてとれます。

 

東京急行電鉄(東急電鉄)の鉄道事業損益

東京急行電鉄(東急電鉄)はありがたいことに鉄道事業の損益も公表していますのでみてみましょう。

鉄軌道事業というところです。

売上は概ね増加傾向にあります。

しかし、営業利益は村がありあmす。

これは設備投資のムラと、減価償却費の増減が大きく影響していそうです。

連続立体交差に伴うものの可能性もありますが、断言できません。

そのうち詳しくみてみます。

 

 

 

東京急行電鉄(東急電鉄)の2018年Q3決算・業績

東京急行電鉄(東急電鉄)の2018年Q3決算は芳しくないものでした。

セグメントごとにみていきます。

 

 

 

東京急行電鉄(東急電鉄)の2018年Q3決算・業績~セグメント別

主力の鉄道、不動産事業で減益

インバウンドが活況であるはずのホテルリゾートでも減益です。

生活サービスも横ばいとなっており、東京急行電鉄(東急電鉄)の業績はあまりよろしくないと言えます。

 

 

 

東京急行電鉄(東急電鉄)の株価

月足

週足

東京急行電鉄(東急電鉄)の株価はここもともみ合いに入っています。

PERで20倍前後でしょうか。

鉄道株としてはまぁまぁの水準ですが、全セクター比較ではさほどの割安感もありません。

同社は先にも書いた通り、セグメント別にみると安定した事業が少ないことがネックです。

また、新規事業開拓に積極的なのはいいのですが、これまでもいろいろと投資で損失を抱えることがあり、経営への信頼感がやや薄いところもあるかもしれません。

とりあえず、今後は何に投資をし、何から手を引くのか、株主還元のレベルも含めてより洗練されたプランを示していくことが必要になってきているように思われます。

 

なお、上記はあくまでも個人的見解であり、特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。

投資にあたっては自己責任でお願いいたします。

以上。