【GOOG】Google(グーグル)親会社Alphabet(アルファベット)の業績と株価~2019Q1決算

【GOOG】Google(グーグル)親会社Alphabet(アルファベット)の業績と株価~2019Q1決算

 

Google(グーグル)親会社Alphabet(アルファベット)の2019Q1決算についてみていきます。

 

とりあえず、以下のようになっています。

通貨調整後売上の伸びは前年同期23%増から19%増に鈍化

営業利益は 7633 ⇒ 6088 に減少

ただこれはEUの制裁金1697の影響があります。

実質的には8305となり、前年比では成長を続けています・・・

が、EU制裁金の影響を除いても営業利益率は 25% ⇒ 23% に落ちています。

これはネガティブです。




 

 

 

Google(Alphabet)のTAC(トラフィック獲得コスト)は改善だが・・・

 

Googleのトラフィック獲得コスト/TACが改善しています。

売上に占める比率は、サイトやアプリなどGoogle Network Membersに対するTACが69%に低下。

各種ブラウザ、携帯電話会社などに対するTACが13%で横ばい。

これにより、TAC全体の収益に対する比率は22%に低下しています。

それでもGoogle本体の利益率が悪化している理由は、単純に販管費や開発費などの増加です。

今回の決算は、TACの悪化が主因ではありません。

その意味で、よりタチが悪いと個人的にはみています。

 

 

 

Google(Alphabet)のセグメント別業績

アルファベットのセグメント別業績でみると、主力のGoogle事業は16.69%の成長を続けています。

この売上の中身を分解したのが以下になります。

売上の伸びのうち、検索連動型広告は16.7%成長

アドセンス広告は8.4%成長に落ちています。

Googleのその他事業の伸びは25.1%成長していますが、この伸びの多くはクラウド事業によるものでしょう。

主力の広告事業の鈍化傾向が鮮明になっています。

またクラウドの伸びは、AWSやAzureの伸びを下回っていそうです。(具体的な数字はみえません。)

GoogleがTAC(Traffic Acquisition Costs/トラフィック獲得コスト)引き下げをめざし廉価版Pixelを大量投入か

 

 

なお、ムーンショット事業である「その他項目」は赤字が増えており、収益の悪化要因となっています。

アルファベットの傘下事業としては、自動運転のウェイモや、先日発表されたゲーム事業のSTADIA、アクセスファイバー網、Calico、GV、Verilyなどがありますが、こうしたものの開発に費用が先行しているものと思われます。

Google『STADIA』はゲームの世界を大きく変える可能性~レイテンシ問題さえ解決できれば超多人数プレイも可能に~

Google『STADIA(スタディア)』は、要はハイレベルなVM(仮想マシン・バーチャルマシン)ってこと

世界初、自動運転による商用の無人タクシーサービスをウェイモが開始~未来のクルマはマジックミラー号へ?~

 

 

 

Google(Alphabet)の設備投資動向

なお今四半期は、設備投資が前年の7299から4638に減っています。

これは設備投資減税により増加させていた分が消えた影響とも思われ、今後どの時点で回復に転じてくるのかに注目が集まるところかと思われます。

STADIAなどの実現のためには相当大きなデータセンター向け投資を行う必要があるはずですので。

(AMDとの協業のはずなんで、その開発動向にもよりますが、個人的には400Gイーサが本格的に導入される2019年後半以降とみています。)

 

 

Google(Alphabet)の株価

週足

Googleの株価は上記のようになっています。

2018年末の下落局面で1000を割り込むところまで落ちた株価ですが、景気下振れ懸念が後退するとともに大きく上昇して高値をとっています。

現在のPERは27~29くらいでしょうか。

EV/EBITDAで13倍程度

もはや成長株という感じではなくなっており、夢よりも現実を買えるかどうか、という状況になっています。

個人的には微妙なところですが、さてどうなりますでしょうか。

 

 

なお、上記はあくまでも個人的見解であり、特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。

投資にあたっては自己責任でお願いいたします。