トランプ大統領が安倍首相に「真珠湾攻撃を忘れるな」と発言?~自動車関税大幅引き上げへ覚悟が必要かも~
米紙ワシントン・ポスト電子版が以下のように伝えています。
‘I remember Pearl Harbor’: Inside Trump’s hot and cold relationship …
トランプ大統領と安倍首相が6月にホワイトハウスで会談した際に、トランプ大統領が安倍首相に「リメンバーパールハーバー」(真珠湾攻撃を忘れるなよ)と伝えたとのことです。
これは、トランプ大統領が問題視する対日貿易赤字解決をめざした会談のなかでの発言だったようです。
トランプ大統領は対外貿易赤字の増大を問題視しています。
「貿易赤字の削減」と「メキシコ国境沿いの壁建設」を主要な公約にして当選していますから、この2つは絶対に達成しなければならない、と自分に箍をはめている可能性が高いです。
トランプ大統領はことあるごとに、日本に対して二国間FTAの締結を求めてきています。
これに対して、日本側はのらりくらりと回答を避けてきた経緯があります。
FTAを二国間で結んだあとは、どうせ米国は農産品目の輸入拡大や市場開放を迫ってくるのがミエミエです。
そもそもの米国側の目的が貿易赤字の削減ですから、日本の産業界側にメリットが薄いわけで、なるべくそういったFTA交渉の方向にならないように、日本側は時間延ばしをしてきたわけです。
トランプ大統領は、今年11月の米中間選挙をひかえてそろそろ本格的に成果がほしいところで、焦っています。
日本側に対して、二国間FTAの締結および大幅な譲歩がなければ自動車関税を25%に引き上げると恫喝とも言えるような要求をしています。
とはいえ、リメンバーパールハーバーはちょっとやりすぎです。
こういったセンシティブな発言は一般的には外交の場ですることはないはずなのですが、そこはトランプ大統領、なんでもアリです。
とりあえず、今回のトランプ大統領の発言からもわかるのですが、彼はかなりの変人です。
自分は
トランプ大統領はバットマンのジョーカーに似ている
と思っています。
とくにジャック・ニコルソン版ですね。
人気取り政策を連発し、そうかと思うと逆に酷いイジワルもしたりして、人々が右往左往する姿をみて楽しむジョーカー。まるでトランプ大統領とそっくりではありませんか。
ちなみにどっちも女好き。
そして、トランプ大統領は白人至上主義者です。
それは、彼の発言だけでなく、彼の行動からもよくわかります。
トランプ大統領は、黒人や黄色人種の女と噂になったことありますか?
少なくとも、彼のスキャンダルとなった一連の事件をみてもわかりますが、彼の好みは白人女ばかりです。
誰でもそうでしょうが、ある程度のストライクゾーンってもんがあります。
トランプ大統領のストライクゾーンは、かなり狭そうにみえます。
黒人や黄色人種とやらないというあたりが、彼の差別意識のあらわれだと思います。
トランプ大統領が守りたいのは、自分を支持してくれる人たちだけであって、それ以外じゃない・・・家父長みたいな感じなんだと思います。
日本政府はこういった相手と交渉をするのですから、かなり注意した方がいいんです。
まちがっても、「自分たちは同盟国だからだいじょうぶ。いろいろ考えてくれるはず」と考えるべきじゃない・・・それは甘い可能性があります。
むしろ、黄色人種なのだから嫌われているかもしれない、と考える方が正しいと思います。
必要なのは、トランプ大統領の支持者たちへの影響力を行使することです・・・が、具体的にみていくと非常に難しい。この部分に日本政府はパイプがなさすぎると思います。
LNG輸入拡大を交渉に使えるのでは?と言っている人がいますが、シェール開発している連中はトランプの支持母体とは微妙にズレてます。これは共和党主流派とネオコン向けです。
トランプの支持母体は工場労働者と農業部門などです。
やはり農産品の輸入拡大しかないと思います。
あとはボーイングやロッキードマーチン、ノースロップグラマンなどからの防衛装備輸入拡大でしょうか。
これらなくして交渉は前に進まないでしょうが、それは逆をいうと日本国内の農家に痛みを与えることになるわけです。
また、貿易装備品の輸入を増やせば大きな財政的負担を受け入れることになります。
この決断を日本ができるのかどうか。
個人的には、協議が決裂して自動車関税がフルにかかってくるリスクも40%程度あるんじゃないか、とみています。
実際にどうなるかは蓋を開けてみないとわかりまsんが、とりあえず、楽観視せずに注意をしておく必要はあるだろうなと思います。
以上です。