『AGM-158 JASSM-ER』『AGM-158C LRASM』を導入か?~新防衛大綱に「スタンド・オフ火力の獲得」を明記へ
新防衛大綱骨子案にスタンド・オフ火力の獲得を明記~『AGM-158 JASSM-ER』『AGM-158C LRASM』配備へ~
18日にもまとまる新たな防衛計画大綱の骨子案に、スタンド・オフ火力(長距離ミサイル)の獲得が明記されるとのことです。
島しょ防衛、長射程重視=中国対艦ミサイル脅威で-「盾」役割変質も・新大綱 時事通信 2018年12月16日
『AGM-158 JASSM-ER』 (Joint Air-to Surface Standoff Missile)とは
『AGM-158 JASSM-ER』 (Joint Air-to Surface Standoff Missile)は戦闘機搭載型の敵艦および敵基地攻撃ができる長射程巡航ミサイル。
『AGM-158 JASSM-ER』は射程約920㎞までのターゲットを攻撃可能で、高い貫通性とステルス性、亜音速での飛行(テレダイン製ターボジェットエンジン搭載)、GPSによる誘導およびGPS妨害への対応が図られているほか、既存の戦闘機への搭載が可能で(改修は必要)汎用性が高く、非常によくできた兵器となっています。
『AGM-158 JASSM』の配備状況
『AGM-158 JASSM』はアメリカ軍はもちろんのこと、現在オーストラリアやポーランド、フィンランド空軍でも導入されており、アメリカの同盟国には順次導入されていくことが予定されています。
また、2018年の対シリア攻撃でも利用され、その性能の高さを証明して見せました。(戦場はいつだって兵器の見本市です。)
『AGM-158 JASSM-ER』導入の目的
これは、中国の軍備増強に対抗するためとのこと。
現在、中国側の海上発射型対艦ミサイルの射程は540キロとのことですが、日本側は100~200キロ程度の射程しかないとのことで、これをカバーするために空自戦闘機に積める長距離対地・対艦の巡航ミサイルが求められているとのことです。
なお、航空自衛隊はまずはF-15J/DJの改修で『AGM-158 JASSM-ER』の搭載をする模様です。
『AGM-158 JASSM-ER』の日本配備で儲かる企業
『AGM-158 JASSM-ER』はロッキード・マーティン(LMT)が製造していますので、間違いなくここは儲かります。
『AGM-158 JASSM-ER』は一発1億2000万円くらいでしょうか。
少なくとも1000発程度は導入するとして1200億円です。
さらなる長距離版『AGM-158 JASSM-XR』も開発
さらなる長距離版として『AGM-158 JASSM-XR』も開発中とされています。
これは2000ポンド弾頭搭載で1900㎞まで射程が伸びているということです。2023年に配備予定とのこと。
対艦特化型AGM-158C LRASM (Long Range Anti-Ship Missile )
対艦用巡航ミサイルとしてAGM-158C LRASMという派生型もあります。
詳しいことはわかりませんがGPSやデータリンクに頼らず、人工知能AIによって攻撃対象を見極めて攻撃するものらしいです。
対艦ミサイルなので、対象は海上のターゲットです。
誤爆の可能性が少ないから実用化できる、ということでしょう。
これが実用化されると、本格的に配備される自律型攻撃兵器の幕開けとなりそうです。
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いろいろと面白い兵器が多いですが、できれば使用されずに平和にやっていけることが望ましいですね。
以上。