中国が本格的に消費刺激策を導入~家電や自動車などの購入に補助金か?~中国国家発展改革委員会NDRCの寧吉哲副主任がCCTVで語る
中国政府が家電、自動車業界下支えのため補助金を導入か?
中国国家発展改革委員会NDRCの寧吉哲副主任がCCTVで語ったところによりますと、中国政府は個人消費を刺激するため、自動車や家電の購入を促進するための施策を導入していくということです。
中国国家発展改革委員会NDRCは、中国の経済政策の立案、決定を担う非常に重要な機関であり、その副主任クラスがこうした政策に言及したというのは、非常に重要な意味を持ちます。
China to introduce policies to strengthen domestic consumption – state …
China to boost domestic consumption of cars and home appliances
中国の家電購入補助金政策への言及を受けて中国大手の自動車メーカー、家電メーカーの株価が急上昇
美的集団(ミディア)、格力(グリー)、海爾(ハイアール)などの家電メーカーのほか
ワールプールチャイナ、ハイセンス、チュンラン、Changhong Meiling、Aucmaなどはストップ高まで上昇
蘇寧易購など家電小売り企業も上昇
自動車の長城汽車がストップ高、重慶長安汽車、広州汽車、上海汽車、吉利汽車なども大幅高となりました。
中国の消費促進策に欧州系自動車メーカーなども反応
中国の消費促進策ですが、中国での事業比率の高いVWやダイムラー、BMWなどにとっても追い風です。
これら企業の株価も大きく上昇しており、完全に中国需要さまさまと言った感じになっています。
中国政府は消費刺激だけでなく設備投資刺激も行う方針
なお、この消費刺激策に掻き消されて注目を浴びませんでしたが、中国国家発展改革委員会NDRCの寧吉哲副主任は同時に、海外事業者の国内生産への規制緩和なども話しており、中国政府は本格的に国内経済テコ入れに走っています。
現在進められている米中貿易協議では、中国側がアメリカからの外圧により国内市場を開放、規制を緩和、知財の保護を重視する姿勢を示しています。
これは、中国政府の役人にとっては面倒臭いことかもしれませんが、末端の民間事業者にとっては実はいいとこです。
中国経済に対する私見
現在、中国の設備投資は大きく減少していますが、これは米中貿易戦争の激化により一時的に手控えられている可能性が大きいと自分は見ています。
中国に投資しようと思っていたけれど、ちょっと風向きが悪いから一時的に手控えておこう・・・中国以外の場所に投資するにしても、まだリサーチができていないし、いったん手元キャッシュを厚めにしてベトナムやタイ、インドなどの投資環境の調査をしてみよう・・・そんな感じでしょう。
こういった設備投資の手控えは、たぶん年後半には出てきます。
以前からも言っているように、在庫循環的にみれば年前半、遅くとも年央程度のところでボトムをつけます。
そのときは非常に強い悲観論が聞こえてくるでしょうが、そこは怯えることなく買い向かった方がいいです。
むしろ、現在の株価はかなりボトムレベルの業績悪化を先取りしている部分があります。
弱気になりすぎることなく、株価が悪材料にポジティブに反応するときを待ちましょう。
以上です。