竹田恒和JOC会長を正式捜査開始~ブラック・タイディングス社(Black Tidings社)を利用した東京オリンピック招致をめぐる贈収賄事件~

竹田恒和JOC会長を正式捜査開始~ブラック・タイディングス社(Black Tidings社)を利用した東京オリンピック招致をめぐる贈収賄事件~

 

 

ブラック・タイディングス社(Black Tidings社)を経由した贈賄容疑で、日本オリンピック委員会JOCの竹田恒和会長を本格捜査へ

2016年からフランスの検察当局が捜査を開始していた案件がとうとう動き出しました。

ブラック・タイディングス社(Black Tidings社)を利用したオリンピック役員への贈賄容疑で日本オリンピック委員会JOCの竹田恒和会長を正式捜査です。

仏当局、竹田JOC会長の訴訟手続き開始 五輪招致巡り

 

 

日本の検察当局もブラック・タイディングス社(Black Tidings社)関連贈収賄容疑で竹田恒和JOC会長を捜査

2017年2月にはフランスからの捜査共助の要請を受けて東京地検特捜部が竹田恒和会長を捜査。

すでに捜査内容はフランス当局の方に送られているとのことですが、今回はそれらの事情を総合して判断したものとのことです。

 

 

竹田恒和JOC会長による贈収賄疑惑の内容~コンサル会社ブラック・タイディングス社(Black Tidings社)への資金拠出~

2013年、竹田恒和JOC会長は、東京五輪招致委員会の理事長だったのですが、この時に東京五輪招致委員会がシンガポールのコンサルタントブラック・タイディングス社(Black Tidings社)と2億2000万円の契約を結んだのだそうです。

このコンサル会社ブラック・タイディングス社(Black Tidings社)の役員には、国際オリンピック委員会IOC委員(セネガル)のラミン・ディアク前国際陸連会長の息子と関係が深い人物がいるとされ、資金の一部がラミン・ディアク氏側に渡った可能性があるとのだそうです。

実際にこのあたりの資金がどう動いたのか、その辺りは別途フランス当局の方で調べているのでしょう。

16年からすでに捜査は始まっていましたから、このあたりはクロ、と判断できたのだと思われます。

今後は、竹田恒和JOC会長がどういった意図でこういったブラック・タイディングス社(Black Tidings社)への資金拠出を行ったのかなどについて、焦点になると思われます。

 

 

 

 

竹田恒和JOC会長が設置した調査チームは「(ブラック・タイディングス社/Black Tidings社との契約に違法性はない」との報告書を発表

なお、竹田恒和JOC会長が設置した調査チームは「ブラック・タイディングス社(Black Tidings社)との契約に違法性はない」「IOCの倫理規定違反にもあたらない」との判断を示しています。

また、竹田恒和JOC会長自身も、今回の件について疑惑を否定していました。

ただ、どうしてブラック・タイディングス社(Black Tidings社)に資金を供与したのかはさっぱりわからずじまい。

何の意味もなく2億2000万円もの資金を拠出するはずもなく、明らかに不自然なとりひきです。

 

 

 

ブラック・タイディングス社(Black Tidings社)関連で竹田恒和JOC会長の訴追手続き開始されたことに関し、小池都知事がコメント

ブラック・タイディングス社(Black Tidings社)を巡る贈収賄問題で竹田恒和JOC会長の訴追手続きが開始されたことに関し、小池都知事は「大変驚いている」「詳細を承知しておらず困惑している。今後の動向を見守りたい」とコメント。

東京オリンピックにケチがつくのではないか、との心配があるのでしょう。

どことなく他人のことのようです。

ブラック・タイディングス社(Black Tidings社)に払われたカネの内訳のなかには国からのカネもあるはずなんですが。

 

 

 

ブラック・タイディングス社(Black Tidings社)と竹田恒和JOC会長の裏金問題に関してはイギリスThe Guardian紙が2016年から特集

このブラック・タイディングス社(Black Tidings社)に対する竹田恒和JOC会長側からの資金拠出問題に関しては英国のThe Guardian紙などが積極的に報道。

Fresh claims that Rio 2016 and Tokyo 2020 Olympic bid teams bought votes

日本のメディアはほとんど騒ぎませんが、海外ではそれなりに大きく取り扱われてきました。

ちなみに、何度も書きますが、日本のメディアはスルーです。

放映権の割り振りが小さくなることが怖いのでしょうか。

 

 

 

竹田恒和JOC会長にブラック・タイディングス社(Black Tidings社)を紹介したのは電通

なお、ブラック・タイディングス社(Black Tidings社)をJOC竹田恒和会長側に紹介し引き合わせたのは、日本の広告代理店電通であったといわれています。

電通、いつもいつもこういうときに出てくる名前ですが、大丈夫でしょうか。

なお、竹田恒和JOC会長は、このブラック・タイディングス社(Black Tidings社)というコンサルの実体については確認していないと主張しています。

しかし、そんな確認できない相手に2億2千万円もの大金を送ることなんてありえないんじゃないでしょうか。

 

 

 

竹田恒和JOC会長が2億2000万円を送金したブラック・タイディングス社(Black Tidings社)のイアン・タン・トン・ハン氏

なお、ブラック・タイディングス社(Black Tidings社)のイアン・タン・トン・ハン氏は1999~2015年まで国際陸連会長を務めたのち、2020年オリンピック開催決定時にはIOC委員を務めたセネガル人、ラミーヌ・ディアック氏の息子、パパマッサタ・ディアック氏と友人だったとのこと。

つまりIOC委員の家族に対する贈収賄の可能性があるということです。

 

 

 

 

 

竹田恒和JOC会長が送金した資金はブラック・タイディングス社(Black Tidings社)を通じてパパマッサタ・ディアック氏の高級時計と宝石に消えた

The Guardianによると、ブラジル連邦検察もフランス側の要請に基づき捜査を継続。

その結果、以下の結論にいたったとのこと。

 

竹田恒和JOC会長はブラック・タイディングス社(Black Tidings社)に2億2000万円の資金を送金

まずブラック・タイディングス社(Black Tidings社)がひらいたスタンダード・チャータード銀行の口座に資金が入った後、その資金の一部はパリの会社の口座へ。

そのパリの会社の口座では、パパマッサタ氏の高級時計や宝石の決済につかわれたとのこと。

なお、このパパマッサタ氏、リオ五輪でも同様の行為に手を染めていたとされ、もはやこういった賄賂性の資金であったことは明確だったとのこと。

 

 

ゴーン逮捕と絡んで竹田恒和JOC会長の捜査、およびブラック・タイディングス社(Black Tidings社)への送金の賄賂性が捜査されているという報道もあるが・・・

そんなことはないでしょう。フランスはこの件、2016年ころからすでに捜査を開始しています。

ゴーンがどうなろうと、手打ちで済ませるような案件にみえます。

東京五輪には完全にケチがつきました。

お疲れさまでした。

以上。