日電産ショック(日本電産ショック)広がるか!?
日電産の大幅下方修正を受け、日本電産ショック(日電産ショック)の到来に懸念が広がっています
17日午後にも記事に上げましたが、日電産が今期通期業績を下方修正しました。
修正前と比較して売上は9.4%減、営業利益は25.6%減
関連⇒【6594】日電産が2019年3月期業績見通しを下方修正~売上は9.4%減、営業利益は25.6%減
中間期業績発表時には絶好調な決算を発表していましたから、この修正は非常に嫌気されるものとなるのは間違いないでしょう。
この決算を受け、市場では
日電産ショック(日本電産ショック)がくるか!?
と身構える動きが広がっています。
うーん、安川ショックに続き日本電産ショック。中国販売不振で一転減益14%. さすがの永守会長も「尋常ではない変化が起きた。ガタンガタンと受注出荷落ち込み、私の体験でも見たことない」明日の日本株心配。下方修正謝罪ではないと永守節も。 pic.twitter.com/7X1Vc967fk
— 豊島逸夫 (@jefftoshima) January 17, 2019
明日は永守ショック。日本電産ショックで大幅下落か。先物業者は相場判断が甘い。明日の日経平均は-650円から
-850円安でも驚かない。電子部品、半導体製造株、ついでに自動車やマザーズ銘柄も。永守のおっさん言わんでもええことまで言うた。劇的に煽る癖が出た。自分でクビしめることになるね。— 佐渡島、ああ佐渡島。 (@sadogashima3210) January 17, 2019
明日は日本電産ショックかな…
— みなせ (@Akito_Minase) January 17, 2019
https://twitter.com/bigfatmoney8/status/1085833860905000960
SBIなどの夜間取引でも日電産株は一時10%近い大幅安となり、その後やや戻したものの8.83%の下落率となりました。
市場では日本電産ショック(日電産ショック)に身構える動きとなっています。
「永守のおっさん言わんでもええことまで言うた。劇的に煽る癖が出た。」という言葉が真を突いていると思いますw
まさにそれw
ほんと正直、素直でいい人なんだとおもいます、永守さん(笑)
個人的に、この経営者は好きですねw
なお、この日電産ショック(日本電産ショック)ですが、関連銘柄にも波及しています。
現在、日本時間夜中の2時ですが、アメリカ市場では日電産が精密モーターを供給しているHDD大手、ウェスタンデジタルWDCとシーゲートテクノロジーズがそれぞれ3~5%の下落となっています。
ただ、ぶっちゃけいうと、影響はここまでです。
ヒートマップでみてみると、電子部品セクターで大きく反応する動きは出ていません。
この日は日電産ショック(日本電産ショック)のほかにTSMCショックも起きた
のですが、こちらは早々に切り返してきています。
出来高もしっかりしています。
この下落局面を狙っていた、という感じの買いが入っています。
現在、日経平均先物CMEは20385となっています。
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いまのところ、日電産ショック(日本電産ショック)は来る感じがしません!
とりあえず、「いまのところは」というコメントで逃げさせてもらいますが、「日電産ショックはおきそうにない」と感じています。
というのも、そもそもにおいて、日電産の今期通期業績は下方修正含めてもさほど悪くありません。
こちらは業績発表直後の自分のtweetですが
https://twitter.com/chu_sotu/status/1085828394535636992
ぶっちゃけ、構造改革費用として計上している240億円を除いてみれば、日電産は昨年に比べて通期増益ですし、下期比較で言っても2割減益程度でしかありません。
18時半からの永守会長の発言がどういったものになるか気にしていましたが、以下のようになっています。(ソースは日経など)
永守会長「昨年10月まで計画通りに推移していたが、11月、12月になって受注ベースで世界的に全てのセグメントで尋常ではない変化が起きた。46年間経営をやってきて、月単位でこんなに落ち込んだのは初めてだ」
吉本浩之社長「車載向けのモーターの生産が昨年7月から徐々に低調になり、11月、12月とさらに落ち込んだ。中国での生産台数は18年11月に前年同月に比べ3割減になった」
永守会長「省エネ家電も昨年11月、12月に3~4割落ち込んだ。現状のままではエアコン関連で4千万台の在庫があると聞いている。中国政府の施策で在庫の状況は変わるかもしれないが、場合によっては19年4~6月期まで在庫がはけない可能性がある」
永守会長「リーマンのときのように落ち続けることを想定した」
永守会長「この情勢で在庫はおそらく売れない、というワーストケースで一番悪い数字をもって処理した」
永守会長「5Gの時代を迎え、中長期的には数量は増えてくる」
永守会長「きょう現在で設備投資計画を見直すつもりはないが、もっと悪くなれば変化に応じて見直すのは当然だ」
永守会長の発現のなかで個人的に重要と思う点は上記太線の2つ。
- 場合によっては19年4~6月期まで在庫がはけない可能性
- ワーストケースで一番悪い数字をもって処理
1は、つまりこの業績悪化を在庫循環として扱っていること
2は、最悪レベルの数字を想定して処理していること
とくに2は重要で、最悪レベルの数字を想定していながら、業績は下期比較で実質2割減益程度でしかない、というのはネガティブとは言えないのではないか、と個人的には思います。
それで、日電産ショック(日本電産ショック)はあるのか?
なお、個人的に日電産の株価はバリュエーション的に高すぎると見ていますので、同社の株価に関してはまだ下落余地があるとみています。
また、売上がこれだけ減少しているということは、取引先、とくに中国のエアコンメーカー、自動車メーカーなどを中心に影響が広がる可能性はあります。
しかし、すでにそれらの企業の株価はすでにかなり下落していますから、果たしてここからさらに落ちるのか?というと、なんとも言い切れない気がします。
なお、日電産の経営に関していえば、個人的には今回の業績下方修正で逆に見直しました。
リスクの時でも業績をこの程度しか落ちこませない永守さんの経営手腕は、さすが、と思います。
経営者としての能力が一段上がっていると思います。
そろそろ後継者を育てて引退するつもりなのでしょうが、非常にもったいない。
日電産に最大のショックがやってくるとするなら、それは永守さんが引退するとき、だと思います。
以上です。