有料老人ホーム『未来倶楽部』『未来邸』を展開する未来設計、民事再生法申請(倒産)へ
『未来倶楽部』『未来邸』を首都圏で展開する未来設計が負債総額54億円で民事再生法申請(倒産)へ
未来設計は毎年3億円前後を創業者への役員報酬支払などに充てていたとされ、財務状況が悪化。
入居者から預かっていた入居一時金を運転資金に回していたものの実質的に債務超過に陥っており、今回の民事再生法申請(倒産)に至ったとのことことです。
未来設計が展開する37の『未来倶楽部』『未来邸』の入居者は創生事業団が引き継ぎへ
未来設計が首都圏等で展開している『未来倶楽部』『未来邸』全37の施設は創生事業団が引き継ぐことで、民事再生法申請後にも極力、入居者に不便がかからないようにするとのことです。
現在37の施設には2000人近い老人が入居しているとされ、創生事業団の提示する再生計画が上手くいかなければ、これらの老人たちの生活に悪影響がおよぶことになります。
未来設計が経営破綻したことで、『未来倶楽部』『未来邸』の入居一時金の一部などは返金不能か?
今回の未来設計の経営破綻で、『未来倶楽部』『未来邸』の入居一時金のうち、入居後間もなく亡くなったなどで返還義務が発生している2億円関しては、返還されないということです。
また、再生計画案への支持が集まらない場合にも、最悪の場合には破綻処理などが行われる可能性があります。
『未来倶楽部』『未来邸』の運営会社『未来設計』の負債総額は54億円
なお、今回の『未来倶楽部』『未来邸』を運営する会社『未来設計』の破綻は、負債総額54億円といわれます。
これは介護福祉施設としては過去最大規模ということです。
『未来設計』を買収した創生事業団が、前経営者『伊藤英子』の粉飾決算を指摘、損害賠償請求
『未来倶楽部』、『未来邸』を展開する『未来設計』の持ち株会社を買収した創生事業団ですが、前経営者『伊藤英子』に対して粉飾決算を指摘し、21億円の損害賠償を求める民事訴訟を起こしています。
伊藤英子氏は入居一時金を運転資金に流用して26億円を消失する一方で、一時金から多額の報酬を受け取っていたと内部告発されているとのことです。
『未来設計』の前経営者『伊藤英子』は創生事業団側に反論
これに対して、未来設計の前経営者『伊藤英子』は創生事業団側の主張に反論。
「創生事業団は未来設計の財務内容を知っていた。売買契約時に入居一時金償却に関する会計処理の実態を説明していた」と伊藤英子は主張。
これに対して創生事業団側も「説明に使われた資料自体が粉飾されたもの。正確な財務がわかりようはずもない。」と反論しています。
未来倶楽部、未来邸の入居者の生活が最優先・・・
とりあえず、どちらの主張が正しいかはわかりません。
ただひとつ言えるとすれば、未来倶楽部、未来邸の入居者が可哀そうだということ。
今後の展開によっては終の棲家を追い出される可能性もあるわけで、非常にストレスのたまる展開でしょう。
適切なケアが求められるところです。
以上。