中国では2018年全国人民代表大会(以下、全人代)が開幕し、全国政治協商会議(以下、政協)との議論が開始しています。
今回はハイテク系、ネット系企業からも全人代代表と政教委員に選定されています(今朝の日経新聞朝刊にも載っていましたが、こちらはいくつか訂正しました)。
顔ぶれは以下の通りです。
騰訊控股(テンセント、Tencent)・・・Wechat、SNS、動画配信、オンライン出版、決済サービス等コングロマリット
百度(バイドゥ、Bidu)・・・検索大手、自動運転
京東集団(JD.com)・・・ネット通販大手、中国版Amazon.com、
網易(ネットイース、NetEase)・・・ネットゲーム、ポータルサイト
奇虎360(チーフー、QIHU)・・・セキュリティソフト
小米(シャオミ)・・・スマホ
科大訊飛(アイフライテック、iFlytech)・・・音声認識、AI
光啓集団・・・良く知りません。自動車部品?
成都天斉実業・・・リチウム電池材料。豪タリソンリチウム買収で垂直統合化
浙江吉利控股集団(ジーリー、Geely)・・・Volvo carsの親会社
意外なことに、華為技術(ファーウェイ、Huawei)や中興通訊(ZTE)が入っていません。そして・・・
アリババが入っていません
テンセントが出資して連合関係を気づいているJD.comは呼ばれているのに、阿里巴巴集団(アリババドットコム、Alibaba.com)側の企業が一切ありません。
これは何かあるとみて良いと思います。
このところ、アリババを囲むようにテンセントが攻勢をかけています。
アリババがアリペイをやっていたら、テンセントがウィーチャットペイを始めたり。
アリババが余額宝をやっていたら、テンセントが理財通を始めたり。
アリババが盒馬鮮生を買収してO2Oビジネス(ニューリテール戦略)を展開していこうとしたら、テンセントはJD.comと一緒に永輝超市や歩歩高、VIPS、などに出資して対抗してきたり
他にもofoとMobikeの関係もそうですし、何かというとアリババとテンセントはぶつかっています。
それなのに、テンセント系は二社も呼ばれて、アリババ系は全く呼ばれない・・・
縁故主義のはびこる中国です。
人知り三百両の世界です。
出自がよいテンセントのポニーマーと、英語教師から転身したアリババのジャックマー・・・
結局地縁血縁の強い方が勝つのでしょうか・・・
by中卒くん