バンガード米国高配当株式ETF【VYM】はシーゲル流投資好きに大人気~Vanguard High Dividend Yield ETF
今回は、シーゲル流投資家に大人気のバンガード米国高配当株式ETF(Vanguard High Dividend Yield ETF)VYMを紹介します。
バンガード米国高配当株式ETF(Vanguard High Dividend Yield ETF)VYMはFTSE High Dividend Yield Indexをベンチマークとしています。
このFTSE High Dividend Yield Indexは高配当銘柄を中心としているベンチマークで、VYMはそれに沿うように作られている上場投資信託ということになります。
ファンド名 | バンガード米国高配当株式ETF |
ベンチマーク | FTSE High Dividend Yield Index |
投資先銘柄数 |
404 |
PER |
16.8倍 |
PBR |
2.5倍 |
ROE |
15.40% |
利益成長率 |
3.40% |
海外株比率 |
0.10% |
回転率 |
9.10% |
VYMの構成銘柄数は404銘柄
運用資産残高は305億ドル
上位10銘柄が投資総額に占める比率は26.6%
海外株式への投資は0.1%となっています。
(2018年9月30日現在)
VYMが投資している上位10銘柄
1 | JPMorgan Chase & Co. |
2 | Johnson & Johnson |
3 | Exxon Mobil Corp. |
4 | Pfizer Inc. |
5 | AT&T Inc. |
6 | Chevron Corp. |
7 | Cisco Systems Inc. |
8 | Wells Fargo & Co. |
9 | Verizon Communications Inc. |
10 | Intel Corp. |
VYMの投資先をセグメント別にみると以下のようになります。
|
High Dividend Yield ETF |
as of 09/30/2018 | |
Basic Materials
|
3.40% |
Consumer Goods | 12.70% |
Consumer Services | 9.20% |
Financials | 15.90% |
Health Care | 13.80% |
Industrials | 11.90% |
Oil & Gas | 10.00% |
Technology | 11.20% |
Telecommunications | 4.70% |
Utilities | 7.20% |
上記VYMの投資先をセグメント別にグラフ化すると以下のようになります。
VYMでは情報通信セクター、ヘルスケアセクターが相対的に小さいことがわかります。
たとえばS&P500指数に連動するVOOなどでは以下のようになっています。
VOOでは情報通信が26%を占めていますが、高配当株ETFのVYMでは11%しかありません。
これは、情報通信セクターで大きなウェイトを占めるフェイスブック(FB)やアルファベット(GOOGL)などは無配であることが理由だと思われます。
こういった無配株はVYMではウェイトが低く扱われているため、情報技術セクターは小さく、それに対してエクソンモービル(XOM)、シェブロン(CVX)などのエネルギーや電力、水道株などが含まれる公益株(Utilities)の比率が高くなっています。
なお、VYM(バンガード米国高配当株式ETF)は経費率が0.08%と、S&P500指数連動型ETFであるVOOやIVVなどの0.04%に比べてやや経費率が高めとなっています。
バフェットもおすすめするVOOは経費率最安のS&P500指数連動ETF
なお、VYMの配当は四半期ごとに出ていて最近の数字は一株あたり0.67180となっています。
一株あたり配当額 | |
$0.67 |
09/26/2018 |
$0.63 |
06/22/2018 |
$0.61 |
03/26/2018 |
$0.64 |
12/21/2017 |
$0.60 |
09/20/2017 |
$0.60 |
06/23/2017 |
こうやってみてみると、VYMの配当額は徐々に増えていっています。
最後にVYMの株価についてみてみましょう。
VYMの株価の推移は上記のようになります。
注目点としては、前回の2月高値を越えていない点。
おなじ米国株を対象にしたETFでも、S&P500をベンチマークとしているSPYなどは高値をとってきていましたが、米国株のなかでも高配当株に対象を絞っていたVYMは高値をとれていません。
これは、今年上期の相場がアマゾンなどの情報通信系と、バイオや医療機器などヘルスケアセクターに大きく偏っていたことが原因と思われます。
「高配当株=オールドエコノミーが多い」VYMは、今回の上昇局面では魅力的なパフォーマンスを出せていません。
このあたりをどうとらえるか、今までダメだったから次もダメだと思うか、今までダメだったから次は良いはずと思うか、そこらへんがVYMへの投資(というかシーゲル流投資)を貫けるか否かの分岐点のように思います。
最後に
なお、個人的にはシーゲル流投資法とやらは胡散臭く感じているのでVYMに限らず高配当株ファンドの類はあまり興味がありませんが、一部に根強い人気があるため取り上げてみました。
とりあえず、このファンドは自分なりの投資法が固まった人には悪くないと思います。
人を選ぶETF、という感じがします。
以上です。
なお、他にも以下のような米国株ETFがあります。
よろしかったら検討してみてください。
スパイダーSPDR CWI 米国以外の全世界株式に連動するETF