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テンセントが出資するEVメーカー、蔚来汽車(NIO)が米国市場に新規上場へ

テンセントが出資するEVメーカー、蔚来汽車(NextEV/NIO/ニオ)が米国市場で新規株式公開へ

 

以前5月29日のこちらの記事で伝えた通り、

テンセント出資のEVメーカー蔚来汽車(NextEV/NIO)いよいよ上場へ

 

テンセントが出資するEVメーカー、蔚来汽車(NextEV/NIO/ニオ)がIPO(新規株式公開)することになったそうです。

 

蔚来汽車(NIO)が上場申請したのは中国や香港市場ではなく米国とのことです。

なお、このIPOで蔚来汽車(NIO)は13億ドル(約1400億円)の調達をするとのことです。

Tencent-Backed China EV Maker NIO Seeks $1.3 Billion in US IPO

 

なお、つい二週間ほど前まで蔚来汽車(NIO)は18億ドルの調達をすると言っていました。

Tencent-Backed Chinese EV Maker Seeks $1.8 Billion US IPO

どうもこの二週間のうちに、状況がいろいろと変化したようです。

 

 

さらにもっというと、5月29日に書いた前回の記事

テンセント出資のEVメーカー蔚来汽車(NextEV/NIO)いよいよ上場へ

では蔚来汽車(NIO)は20億ドルをIPOで調達すると言っていました。

 

この三か月でどうやら、ずいぶんとIPO規模が小さくなっているように思います。

 

 

さて、テンセントが絡んだIPOといいますと、音楽事業(テンセント・ミュージック・エンターテインメント・グループ/TME/騰訊音楽)のスピンオフがIPO審査待ちとなっています。
また、ユーザー数4.5億人を抱える中国最大の女性限定SNSファッションECプラットフォームである美麗説も、IPOで40億ドルの資金調達を目指していると言う話です。

 

しかし、どうも春先からIPOしてきたテンセント関連銘柄はあまり成績が芳しくないように思います。

たとえば中国ECサイト3位でテンセントも出資してきた拼多多 (ピンドォドォ)は16.3億米ドルを調達しましたが、上場後の値動きは以下のようになっています。

 

 

また、テンセントのラノベ部門みたいなものですが、閲文集団 チャイナ・リテラチャー China Literature Ltd. という会社があります。

この会社も上場しましたが、株価は以下のようになっています。

 

 

 

他にも、テンセントやアリババが出資してきた保険Fintechと持て囃されてきた衆安保険/衆安科技 Zhong An Online P&C Insurance Co Ltd. という会社があります。

 

こちらの会社もこんな感じです・・・

 

 

何が言いたいかおわかりいただけましたでしょうか。

つまり、テンセントやアリババが抱え込んでいる未上場ユニコーン企業(蔚来汽車/NIOも含めて)は、多くが帳簿上で過大評価されている可能性があるんじゃないか?

 

ということです。

高い株価でのExitが実現可能だという見通しから、多くのファンドが投資を競ってきましたが、蔚来汽車(NIO)をふくめ、果たしてそれだけの価値があるのかどうか?

すでに金融緩和の蛇口は閉じています。

FRBに続いて、日銀とECBも次のリセッション時にとれる手段を用意しておこうと、一段の緩和姿勢には慎重になっています。

今までじゃぶじゃぶと蛇口が開いていたから生きていられた魚が、この状況でどれだけ生き残れるのか見ものです。

 

べつに、蔚来汽車(NIO)がダメな会社だといいたいわけではありません。

蔚来汽車(NIO)の打ち立てた記録は、それはそれは立派なものです。

1360万馬力のNextEV NIO EP9は、空力性能、走行安定性などすべての面で既存のマシンの数段上を行っているスーパーカー。だからこそ、ニュルブルクリンクで最速記録を打ち立てられた・・・それは本当に素晴らしいことだと思います。さすがNEXT EVというだけのことはあると思います。

しかし、今回の資金調達はあくまでも市販車の量産のためのものと聞きます。同社にとっては初めてのチャレンジ領域です。

 

どうもこの蔚来汽車(NIO)のIPOは高すぎるんじゃないか・・・と個人的には思います。

もちろん、どうなるかはわかりませんが。。。

 

それと、そろそろ中国もそうですが、ユニコーン市場がババ抜き相場になっていることはもっと沢山の人に知られて良いと思います。

それは、アリババ、テンセントもそうですが、

ソフトバンクにとって、より大きな問題点となって表面化すると思います。

いざこの部分が崩れたら、ソフトバンクはかなりキツいんじゃないかとみています。

とりあえず長くなり過ぎましたので〆ますが、そんなことを最近考えております。

大きな問題に発展しなければいいな、と思います。

以上です。

 

テンセントの株価チャートは掉尾の一振の典型例