米国、インドを一般特恵関税制度(GSP)対象国リストから除外か?~背景にナレンドラ・モディ政権の国内優遇策

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米国、インドを一般特恵関税制度(GSP)対象国リストから除外か?~背景にナレンドラ・モディ政権の国内優遇策

 

米国が特恵関税対象からインドを除外か?

米国がインドを一般特恵関税制度(GSP)対象国リストから除外か?と伝えられています。

India, US and the impending GSP axe Hindustan Times

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貿易、投資においてインドと米国との間には最近、不協和音が広がっていました。

今回はこの件を見ていきたいと思います。

 

 

一般特恵関税制度(GSP)とは?

一般特恵関税制度GSPは「Generalized System of Preferences」の略となっており、簡単に言えば、発展途上国で生産された鉱工業製品や農林水産物に関しては、輸入関税を一般的なものよりも低くするといったものになります。

先進国が発展途上国を開発支援するというお題目で始まった制度ですが、もちろん、そんなお人よしなシステムというわけではありません。

簡単に言ってしまえば、西側諸国による途上国の囲い込みが目的でした。

 

 

米国が一般特恵関税制度(GSP)対象国リストからインドを外す背景

この背景には、同国のナレンドラ・モディ首相が推し進める国内産業優遇策への不満が、アメリカ側で高まっていることがありそうです。

ナレンドラ・モディ首相は、今年行われるインド総選挙対策で国内商工業優遇政策を取り始めています。

先日もインドの小売業の多くを占めるキラナを保護するための政策を打ち出しましたが、これがインドに進出しているAmazonやウォルマート(傘下のフリップカート)の業績に影響するとして、アメリカ側が猛抗議を行っています。

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また、インド政府はクレジットカード業界に対して同国にデータを置くように指示しており、これがビザやマスターカードといった企業の経営に影響を与えているとして、この点でもアメリカは不満を表明してきました。

 

 

 

一般特恵関税制度(GSP)対象国リストからインドが外れたら?

簡単にいってしまえば、関税が引き上げられます。

特に影響が大きいのは、インドの宝飾品産業ではないかと言われています。

アメリカのハイブランドのなかにも同国で宝飾品の加工をしている企業はありますので、そうしたものの関税が引き上げられれば、他国(スリランカなど)に産業が移る可能性があるでしょう。

 

 

 

インドをアメリカが一般特恵関税制度(GSP)対象国リストに入れていた理由

先にも書きましたが、一般特恵関税制度(GSP)対象国リストに入れるというのは、発展途上国への支援のため、というお題目がついていますが、それだけではありません。

当該国を支援することで国力をつけさせ、武器を買わせたりして、その地域の西側同盟国として取り込んで、敵対する国に対抗させるのが目的です。

アメリカとしてはインドを対中国の包囲網に取り込もうとしてきました。

それなのに、インドはアメリカの言うことを聞かずに、ロシアの兵器を購入したり、中国と経済対話を繰り返したりしています。

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ぶっちゃけ、インドはアメリカ陣営に入る気なんてさらさらない、という態度を最近みせてきており、これにアメリカ側は不満を持っているものと思われます。

 

インドはかねてより中立的な国家運営がモットーとなっていましたので、どこにも近寄りたくないのでしょう。

今後、このインドとアメリカの関係がどうなるか、地域のパワーバランスと米国の対中包囲網の問題も絡み、いろいろと面白そうです。

以上。

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