ハウステンボスが新規株式公開(IPO)へ~HIS(エイチ・アイ・エス)と親子上場関係維持か

ハウステンボスが新規株式公開(IPO)へ~親子上場関係にあるHIS(エイチ・アイ・エス)の決算資料から業績を確認

 

ハウステンボスがIPO(新規株式公開)へ~親子上場関係にあるエイチ・アイ・エス(HIS)の決算資料から業績を確認しておこう

報道によると、ハウステンボスが新規株式公開(IPO)を目指しているとのことです。

先般、ハウステンボスは中国企業・復星集団からの出資受け入れに失敗しました。

復星集団によるハウステンボスへの出資協議が中止~背景に中国政府による海外投資締め付け?

その失敗の傷も癒えぬうちの新規株式公開です。

かなり急いでいることがみてとれます。


ハウステンボスと親子上場関係にあるエイチ・アイ・エス(HIS)は自己資本比率15.8%

ご存知の方も多いかもしれませんが、エイチ・アイ・エス(HIS)は借金がとても多く、自己資本比率は15.8%しかない財務レバレッジかかりまくりの企業です。

それ自体は積極的な経営の証であり、何ら問題ではありません。

とにかくカネがほしい、低成長な事業から高成長な事業に移りたい、という意識の強さを感じさせる経営をしています。

海外で旅行会社などを買収しており、現金は常に必要です。

そうしたときに、中国の復星集団からハウステンボスに出資したいとのオファーがありました。

 

 

中国復星集団によるハウステンボス出資話と破談

中国復星集団によるハウステンボス出資話が浮上したのは2018年12月のこと。

およそ2割超を出資して、中国からの観光客を大量に呼び込む算段でした。

【0656】復星国際~復星集団(フォースン・グループ/Fosun group)の中核企業

復星集団によるハウステンボスへの出資協議が中止~背景に中国政府による海外投資締め付け?

中国の復星集団は中国を代表する観光・ブランド系のコングロマリット企業です。

クラブメッドなどを傘下に置いている企業で、クルーズ事業なども行っており、中国人観光客を九州、長崎・熊本エリアに船で連れてくる計画だったようです。

エイチ・アイ・エス(HIS)と復星集団、どちらにとっても悪い話ではなかったはずでした。

しかし、復星集団は中国国内銀行からの融資を受けられず、これを断念。

ハウステンボスへの外国人観光客誘致と、出資による大規模整備の実現が遠のくことになりました。

そんな中での、ハウステンボス新規株式公開IPOの話の浮上です。

 

 

親子上場関係になるHISは、ハウステンボス新規株式公開(IPO)を士気向上のためとか言ってるが・・・

エイチ・アイ・エスによると、ハウステンボスの新規株式公開(IPO)は従業員の士気向上や知名度向上のためとのことらしいです。

が、、それだけとも思えません。

というか、そんな綺麗ごとじゃないと思います。

ぶっちゃけていうと、ハウステンボスの業績は頭打ちです。

というより、じり貧になりかねない瀬戸際にきている可能性があります。

値上げでどうにか収益をキープできていますが、客数などが減少傾向にあります。

とりあえず、ハウステンボスの業績はエイチ・アイ・エス(HIS)の決算資料からみることができますので、それをみていきましょう。

 

 

ハウステンボスの新規株式公開(IPO)を、親子上場関係にあるHISの決算資料からみてみよう

ハウステンボスの事業を業績、決算の数字で見てみましょう。

エイチ・アイ・エスの決算の中にハウステンボスの業績も載っていますので、それを参考にすることにしますと、以下のようになっています。

・・・あらあらあら

ハウステンボス、業績好調とか聞きましたが、実際には営業利益は2015年決算を境に低迷しているようです。

どうしたことでしょうか。

具体的な費用構造などはわかりませんが、とりあえずFY17、FY18に関しては大まかな係数がみえる資料がありますので、それをみてみましょう。

ハウステンボスの直近業績の推移は以下のようになっています。

・・・あらららら

本体売上は単価上昇でカバーしていますが、営業利益の低下傾向はいかんともし難い状態にあります。

この点についてエイチ・アイ・エス(HIS)は天候不順を根拠にあげていますが、同業の他の施設は業績が好調であることから、それは理由にならないのではないかと思われます。

また、海外客数は前年比を2年連続で割っており、インバウンド需要を逃しているのもわかります。

エイチ・アイ・エス(HIS)は中国人など向けにハウステンボスへの誘客を狙って現地でキャンペーンなどもしたようですが、どうも上手くいっていないようで。

そうした理由から、復星との提携を急いだものと思われますが、破談した今となってはその目論みも破綻。

さっさと新規株式公開(IPO)してしまおう、という考えに至ったのだと思われます。

なお、直近の決算も以下の通り前年割れ継続中です。

 

 

 

ハウステンボスは親子上場を維持したまま新規株式公開(IPO)すべきなのか?

しかしどうでしょ。

こんなに本業が低迷していっている事業を上場する意味ってあるんでしょうか。

どうせエイチ・アイ・エス(HIS)との親子上場になれば、HIS側のツアー商品に組み込む際に利益相反問題も抱え込むでしょうし、企業統治の観点からもあまり好ましいこととは思えないのですけどね。

もしエイチ・アイ・エス(HIS)がハウステンボスを本当に必要とするなら、自分たちで事業立て直しをしたらいいわけですし、いらないなら全株売却したらいい。

中途半端に親子上場するのはいい加減にやめたらいいのに、と思います。

なんか嫌な雰囲気しかしません、このハウステンボスの上場は。

【9603】エイチ・アイ・エス(HIS)の業績と株価・決算~旅行事業大手・ハウステンボス、変なホテルを経営

以上。