【RIO】リオ・ティント(Rio Tinto)の業績・決算と株価

【RIO】リオ・ティント(Rio Tinto)の業績・決算と株価

今回は、世界的な資源メジャ―、リオ・ティント(Rio Tinto)についてみていきます。

リオ・ティント(Rio Tinto)はヴァーレ、BHPビリトンなどと同様に鉄鉱石市場で大きなシェアを持っています。

まずはリオ・ティント(Rio Tinto)の事業内容についてみていきましょう。




 


リオ・ティント(Rio Tinto)の事業内容

リオ・ティント(Rio Tinto)の事業内容は単純です。

資源鉱山の開発と運営、資源の生産と精錬などを行っています。

資源開発のバランスとしては、EBITDAベースでみて全体の2/3弱が鉄鉱石となっています。

あとは、アルミニウム、銅・ダイヤモンド、エネルギー・ミネラル部門がそれぞれ同水準です。

なお、資源メジャ―としては他にBHPビリトン、グレンコア、ヴァーレなどがあります。

このうち、事業の内容が多く被っているのはヴァーレとBHPビリトンです。

【BHP】BHPビリトンの業績・決算と株価~世界最大級の鉱山会社・資源メジャ―~2~

 

 

リオ・ティント(Rio Tinto)のピルバラ鉄鉱石鉱山

リオ・ティント(Rio Tinto)の特徴としては、他二社がブラジルの鉄鉱山開発に力を入れてきたのと対照的に、同社は豪州ピルバラ地区に力をいれてきました。

このことが、同社にとってのアドバンテージになる可能性が出ています。

先日、ブラジルで鉱滓ダムが決壊し、多くの人がなくなったほか、鉱滓ダムにたまった重金属類が川に流れ込むという事件が起きました。

またもやブラジルの鉱滓ダム(鉱山ダム)が決壊し200人以上死亡~資源大手ヴァーレ

これを受け、ブラジルでは鉱滓ダムと、その鉱滓ダムを利用する鉱山の多くを閉鎖。

鉱山開発が進まないどころか、既存鉱山の永久的な閉山すら検討される状況になっています。

【資源】ブラジル発の鉄鉱石価格急騰はじまる~VALE(ヴァーレ)、BHPの鉱滓ダム(鉱山ダム)崩壊を受け鉱山規制強化へ

先にも書いた通り、BHPビリトンとヴァーレはブラジルに対して積極的に投資し、開発してきました。

鉱滓ダム決壊事案では、両社が開発するサマルコに巨額の損害賠償発生の可能性が出ています。

また、ブラジルの広範な鉱山規制強化によって、生産量の増大が控えられる可能性が出ています。

これに対してリオ・ティント(Rio Tinto)は、以前から豪州のピルバラ地区の鉱山にだけ集中してきました。

ブラジルの鉱山規制の影響を受けることがほぼありませんので、市場ではポジティブに捉えられています。

 

リオ・ティント(Rio Tinto)の2018年通期業績

リオ・ティント(Rio Tinto)の決算は一見すると好調にみえる。

が、上から四段目の項目に注目。

実質的にみると、資産入れ替えに伴う一時的利益の増加が今回の決算の内容。

実質的には微増程度。

 

 

リオ・ティント(Rio Tinto)の業績・決算

資源別にみると、鉄鉱石がやエネルギー、アルミが軟化する一方で、銅だけ強い。

これは、昨年にチリのエスコンディーダ鉱山でストがあり、今年はそれがなくて回復しただけの話。

本格的な上昇と捉えるべきじゃないと思う。

なお、この間の資源価格の推移。

概ね前半がマシで、年後半が酷い

 

 

リオ・ティント(Rio Tinto)の業績~仕向け地向け

みてわかるとおり、リオ・ティント(Rio Tinto)の商売相手としてみた場合、中国が多い。

中国は先日、原料炭の輸入制限をしているのではないか、との報道があった。

中国・大連港が豪州産石炭の輸入を制限か~ファーウェイ問題の仕返しか?

ここらへんは要注目。

 

リオ・ティント(Rio Tinto)の株価

 

非常に強く上昇している。

ブラジルの鉱滓ダム決壊以降はとくに値動きがいい。

とりあえず、みんな考えていることは一緒なのでしょう。

 

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なお、上記はあくまでも個人的見解です。

特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。

投資においては自己責任で行うようにお願いいたします。

以上です。