スズキが検査不正で公害発生車両200万台リコール~改善を先延ばしするスズキの社風が最大の癌~

今になって検査不正疑いで車両200万台リコールするスズキの社風

 

「新たな不正が発覚したから」というのは嘘のはず~問われるスズキの説明責任

スズキが、ようやく今になって200万台のリコールを発表しました。

今回200万台ものリコールに発展した理由として同社は

「新たに不正が発覚した」

としていますが、ナンセンスです。

新たに不正が発覚したのは2500台にすぎません。

これまですでに8670台で不正が発覚していたのです。

それでもリコールしなかったのが、スズキという会社です。

 

 

不正を不正と認識しないスズキの社風

スズキが今になってリコールしたことは本当におかしいと思います。

同社の不正検査の問題は、昨年秋の時点で相当深刻だったことがわかっていました。

スズキの国内工場のすべてで何らかの不正行為が行われていたことが判明していましたし、

その不正の規模たるや他のメーカーとは水準の違うもので、なんと調査対象の約半数にあたる6401台が検査条件を逸脱していたことが判明しています。

さらには、湖西工場においては、調査対象の約7割超が検査条件を逸脱していたとのこと。(2018年8月9日発表時点)

どう考えても、この時点でリコールするのが筋だったはずです。

 

今回、2500台で新たに不正が発覚したと言いますが、全く噴飯モノです。

率からすると5000台を新たに検査してみたら、半分が不正検査対象だった…程度のことでしょう。

これを理由にリコールをするというのはコジツケにすぎません。

同社への圧力が、別のところからかかったとみるのが適当です。

たぶん、国土交通省ですが。

 

 

公害まき散らしても安全には問題ないからリコールしなくていい、と思い込んできたスズキの社風

スズキが今になってリコールした理由ですが、これは道路運送車両法への意識の低さが最大の要因のように思います。

これは以前も書いたことですが

【排ガス不正】道路運送車両法75条は公害防止と環境保全を目的としたもの~スズキ、マツダ、スバルは即刻リコールすべきでは?

道路運送車両法第75条の2には以下のように書かれているのです。

「国土交通大臣は、自動車の安全性の増進及び自動車による公害の防止その他の環境の保全を図るため、申請により、自動車をその型式について指定する。」

 

つまりですね、安全ならいいってもんじゃないんです。

公害をまき散らさないことも、この道路運送車両法における重要なポイントなわけです。

それをスズキはあろうことか

「安全には問題がないのでリコールはしない」

と前回の会見で述べているんです。

こういったあたりに、法律を無視して自分ルールを押し通そうという、スズキの社風が表れているように自分は感じました。

 

 

法律を無視するのが状態化しているスズキの社風に喝

たぶん、こうしたリコール逃れに対して、国土交通省から何らかのお灸をすえられた可能性があるのでは、と自分は見ています。

法の趣旨を無視するような行為を許さない、という国の意思を感じる一件です。

同様にマツダやスバルも検査不正後に「安全性に問題はない」として逃れています。

たぶん、これらの企業もそのうちにリコールを発表するのではないかと思われます。

問われているのはコンプライアンスを重視しない社風の是正です。

これは、一朝一夕には改善しないと思います。

スズキの社風からして、今後も同じようなことを繰り返すのではないかと思います。

以上です。