ルノーが日産に経営統合を打診~親子上場解消は絶対に必要
日経が伝えたところによりますと、ルノーが日産自動車に経営統合を打診したとのことです。
この報道は明日2019年4月22日の日経朝刊に向けての速報記事で触れられているものです。
日経によりますと、ゴーン逮捕後、今月初めころにルノー側は日産自動車に統合を打診したとのことです。
しかし日産自動車側は対等な資本関係を望んでおり、これを拒否したとのこと。
両社の思惑は別の方向を向いているようです。
日産自動車経営陣はルノーと「対等な資本関係」を目指すというが・・・
日産自動車経営陣は、ルノーから投げかけられた統合提案を拒絶する方針のようです。
その理由として、
- 現在の資本関係では少数株主の権利が保護されないこと
- ガバナンスが機能しないこと
などを挙げているようです。
しかし、どうなんでしょうか?
仮にルノーが日産と同じ程度に株式保有比率を引き下げて、日産の少数株主のひとつになったら株主保護に繋がるのでしょうか?ガバナンスの強化に繋がるのでしょうか?
個人的にはまったくそんなふうに思いません。
むしろ、逆に日産自動車もルノーも、ガバナンスが機能しなくなる可能性が高い・・・と思います。
ルノーが日産自動車株の保有比率を引き下げたら、単に株式持ち合い関係になるだけ。少数株主には何のメリットもない
日産はルノー側に出資比率を落として対等な資本関係になるように求めています。
しかし、それは少数株主にとって何のメリットもありません。
日産とルノーが株式を持ち合いするだけの話であり、安定株主によって経営陣の保身が図られるだけです。
株主にとっては悪夢の展開であり、これを認めることは株主に何のメリットもありません。
日産経営陣は株主に対してメリットがあるかのように説明していますが、彼らは自分たちの保身を図っているだけです。
おためごかしに騙されるのはアホウです。
ルノーと日産自動車、なんとしても親子上場関係だけは解消すべき
今回の件、個人的には
「さっさと日産はルノーの傘下に入ってしまえ」
と考えております。
もっというと、
「親子上場を解消すべき」
だと思います。
⇒【日産】改定アライアンス基本合意書(RAMA)は親子上場の弊害を表す最たる例【ルノー】
今のままルノーが大株主で居続けながら、日産自動車が上場を維持することは、ルノーと少数株主との間で利益相反に繋がりやすいのは間違いありません。
かといって、上に書いた通り、ルノーの持ち株比率を落とすことも、企業統治上問題が大きい。
そもそもにおいてルノーが首を縦に振らなければ株式の保有比率を落とすなんてありえないわけですから、徒にルノーの持ち株比率引き下げを求め続けるのは、ただ無為に時間だけが過ぎることになります。
シンプルに資本の論理に従うならば、日産はルノーの完全子会社化されるのが一番いいはずなわけです。
日産経営陣は頑なに日産の上場維持と日本企業としての存続を狙っているようですが、そんなことをするよりもさっさとルノー傘下に入った方がいいです。
株主と債権者にとっては間違いなくその方がいいです。
株主総会が楽しみですね。
面白くなってきました。
以上です。
関連記事:19/4/16~3~ルノーと日産の統合交渉に経産省関与/鴻海、郭台銘会長退任か?
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