仏政府、ルノーの日産自動車保有比率引き下げ報道を全否定
フランス政府がルノーの日産自動車保有比率引き下げ報道を全否定
数時間前に日経新聞が伝えた
「フランス政府がルノーの日産保有比率引き下げに同意。連合経営トップの人選で日産が譲歩する場合」
との報道をフランス政府が全否定しています。
France ‘categorically denies‘ Nikkei report on Renault-Nissan stakes
日経の報道では、以下のようになっています。
ルノーの出資比率引き下げも、仏政府 日産会長職狙う
フランス政府が日本政府に対し、仏ルノーの日産自動車への出資比率引き下げも含め両社の資本構成の見直しもありうるとの意向を伝えたことが分かった。仏側はかねてルノーから日産の新会長を送り込みたい考えを示し、日産は反発している。仏政府は、ルノー側に有利な今の提携関係を柔軟に見直す用意のあることを示し、会長職の指名に対する理解を得たい考えとみられる。
2019/2/8 2:00日本経済新聞 電子版
フランス政府は、こういったことは断固としてありえない、と断じています。
日経の報道で炙り出された、フランス政府の対ルノー・日産強硬姿勢
今回の報道は、いわばトバシ報道に類するものでしょう。
ソースがよくわかりませんが、とりあえずブルームバーグは日経新聞の引用記事を即座にページごと削除してしまっています。
また、ルノー日産を巡っては
「フランス政府がルノー株を売却へ」
という報道もありましたが、これもフランス政府は全否定しています。
どうもこれらのトバシ報道、なんとなくですが、わざとやってる気もしてきます。
とりあえず、わざと意図しない情報を流して、相手の出方を探る。
意図しない反応なら報道を否定することで自分たちの意思を明確に伝える・・・そんな情報操作のようなものがあるのではないかと考えていますが、考えすぎでしょうか。
とりあえず、フランス政府の意図は明確です。
日産を手放す気はありませんし、ルノーには国内産業に貢献してもらいたい。
その意図が逆に炙り出されるだけの結果になったと思います。
以上。
関連:日産自動車が臨時株主総会開催を拒否するのは、ガバナンス上の問題ではないのか?
日産自動車、後任会長いまだ決定せず~西川広人の責任を問う声多く調整に難航か~
日産の新会長候補『西川広人』 ゴーン元会長の退任後報酬合意書に署名していた
日産自動車が17日にも新たな会長選任へ~経産省出身の豊田正和社外取締役が主導か
日産によるルノー株取得は株主への裏切り行為~潤うのは新経営陣と天下り経産省だけ~