日産自動車が大株主ルノーの求める臨時株主総会開催を拒否するのは、ガバナンス上の問題ではないのか?
日産自動車に対し、親会社のルノーが臨時株主総会の開催を要請
日産自動車に対し、親会社のルノーが臨時株主総会の開催を要求しています。
これに対して日産自動車の西川広人社長は拒否。
次期会長人事に関しても
「まずはガバナンス改善の提言後がベスト」
として先延ばしする構えをみせています。
株主総会はガバナンス改善の提言後がベスト、会長人事急がず=日産社長
大株主が要求する臨時株主総会を拒否する西川広人が語るコーポレートガバナンスとは?
いやはや、驚きました。
6カ月前から引き続き所有する議決権3%以上の株主は臨時株主総会の開催を求める請求権があります。
今回、ルノーは43.7%の大株主ですから、当然、臨時株主総会の開催を日産に求めたわけです。
会長人事を巡って広く株主全体の意見を集約するには臨時株主総会が一番好ましい。
それは間違いないでしょう。
しかし、臨時株主総会の開催を拒絶する西川広人・・・
その西川広人がコーポレートガバナンスを口にするというのは、なんとも皮肉だと思います。
臨時株主総会を開かずトップに居座ろうとする西川広人はタイの軍事政権と同じ
クーデターで乗っ取った暫定会長職を手放さず、だらだらと次期会長人事を先延ばしする西川広人社長はまるでタイの暫定軍事政権のようです。
民主主義の実行の場である選挙を拒否するタイの軍政も
株主による自治の実行の場である株主総会を拒否する日産自動車経営陣も
どちらも同じようなものです。
臨時株主総会を開かない日産自動車経営陣
これが果たして日産のいうガバナンスなんでしょうか。
大株主の意向を全く無視し、お飾り第三者機関を用意して、自分たちのポストの維持にいそしむ日産自動車経営陣の姿は、およそガバナンスを重視する姿勢にはみえません。
報道によれば、やはり社外取締役の次期会長選任作業も最初から西川広人で決めるためにやっていたもよう。
議長が経産省出身ですから、そういうことになるだろうとは思っていましたが。
株主総会はガバナンスの基本中の基本
民主主義の基盤が選挙にあるのと同様に
株式会社のガバナンスの基盤も株主総会にあります。
この株主総会に向けて、会社側が事前にみっちりネマワシをやって、出来レースを追認させるためだけのシャンシャン総会を開くなら、それはガバナンスとは程遠いものになるはずです。
西川広人という人物は、そういうシャンシャンで思い通りになる株主総会を求めているだけにみえます。
とりあえず、ガバナンスから程遠いことをしている人がガバナンスを語っているときには要注意です。
民主主義から程遠いことをしている人物が民主主義を語っているのと同じことですから。
日産自動車、後任会長いまだ決定せず~西川広人の責任を問う声多く調整に難航か~
日産自動車の不正行為は西川廣人など他の取締役も知っていたのでは?カルロス・ゴーンだけ放逐するのは間違っている。
ゴーン氏逮捕はやっぱりクーデター。刺した西川広人はブルータスだとフランス紙
以上です。