親子上場の問題は、ひとえに利益相反の問題だ

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親子上場の問題は、ひとえに利益相反の問題だ

 

 

質問箱に、以下のような質問をいただきました。

「親子上場って何がまずいんでしょう。解説おねがいします。」

というものです。

 

質問箱のご利用ありがとうございます。

この質問をいただいたのは4月24日だったのですが、かれこれ一週間以上、間があいてしまいました。

もうしわけありません。

 

とりあえず、いろいろごちゃごちゃと親子上場の問題点を書き連ねようと思えば幾らでも書けるのですが、

それじゃ伝えたいことがスムーズに伝わらないと思い、いろいろ悩んでいました。

それで、一応個人的にまとまったので、いま書いている・・・というわけです。

返す返すも、時間が経ってしまい申し訳ありません。

 

 

とりあえず、親子上場の問題は「利益相反」の一言で説明できると思います。

 

あるところに親会社と子会社があったとします。

親会社にはいろいろな株主がいます。

子会社にも株主がいます・・・親会社の他にいろいろな株主がいます。

 

さてこの状況を考えた場合

親会社の株主は、親会社の資産を最大限に利用して利益の極大化を求めます。

それが資本主義の原理です。

企業統治上、親会社の株主が利益極大化を求めるのは当然のことであり、経営陣がそれに答えるのは法的に当然の行為です。

むしろそうしなかったら経営陣は失格です。

かくして、親会社側の経営陣としては、自社の利益を極大化するために、子会社側からやがて利益を吸い上げようとしはじめます。

 

 

しかし、子会社にも株主はいます。

親会社以外の少数株主たちは、親会社によって不当に利益を吸い上げられるのは不満です。

不満ですが、現状の日本の法律では、親会社が利益を不当に吸い上げる行為がお咎めなしにできてしまいます。

 

 

親子上場の具体例

たとえばそれは、ルノーと日産の関係をみればわかります。

日産はわざわざルノーの子会社であるルノーサムスンと付き合わないといけないし、賃金水準の高いフランスに事業を置かないといけない。

日産の少数株主にとっては何ら美味しくない契約ですが、親会社ルノーのために我慢させられてしまいます。

 

 

他にもたとえば、トヨタ自動車と豊田自動織機の関係も同様です。

トヨタ自動車は、非常に利益率の低い事業を豊田自動織機に押し付けています。

【6201】豊田自動織機の業績・決算と株価~トヨタ自動車のために赤字垂れ流しながら部品納入

そして、株式を握られている豊田自動織機の少数株主たちは、この状況を漫然と座視するしかないのです。

 

 

親会社の取締役たちは、あくまでも親会社の利益極大化のために頑張ります。

子会社の利益極大化なんて気にしません。

むしろ、子会社の利益を考えて親会社が利益を積み上げないなら、それは取締役として失格でしょう。

 

そして、本来であれば子会社の利益極大化を考えなければならないはずの子会社側の取締役も、親会社には逆らえません。

親会社が任命権を持っているため当然です。

場合によっては、親会社と兼任の場合すらあります。

この場合はなおさら、親会社の利害が最優先されることになりがちです。

 

 

つまり何が言いたいかっていうと

 

親子上場はその仕組み上、利益相反が起こるように作られており、どうやっても企業統治上問題あり。

 

ということです。

 

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とりあえず、親子上場は最悪です。

さっさとこの悪弊は断ち切るべきと思います。

以上。