カタンガ・マイニング傘下カマト・カッパー社(Kamoto Copper)のコバルト鉱山(KOV)で崩落事故発生
カタンガ・マイニング傘下のカマト・カッパー、コバルト鉱山KOVで事故発生、41人死亡
コンゴ民主共和国のコバルト鉱山(Kamoto)で大規模な崩落事故が発生。
41人が死亡したとのことです。
Accident at Glencore mine kills at least 41 in Congo
今回崩落事故が起きたのはKOVといわれる採掘場
以前より危険性が指摘されてきたものの、違法採掘者が多く危険性を周知徹底できていなかったとのことです。
【コバルト】カタンガ・マイニング(Katanga Mining)~カモト鉱山、KOV鉱山を運営
コバルト採掘場KOV運営のカマト・カッパー社はカタンガ・マイニング傘下
今回崩落した鉱山KOVは、カマト・カッパー社という会社が保有している鉱山です。
このカマト・カッパー社には、アフリカの資源会社カタンガ・マイニングが75%、コンゴ民主共和国の国有資源会社Gecaminesが25%を出資するジョイントベンチャーとなっています。
なお、カタンガ・マイニングはスイスの資源大手グレンコアの傘下企業であり、
つまり、カマト・カッパー社はグレンコア傘下の企業ということになります。
カマト・カッパー社はEVに不可欠なコバルトを採掘
近年、環境意識の高まりから電気自動車EVの需要が膨らんでいますが、
カマト・カッパー社の鉱山KOVが生産するのは、EVのリチウムイオンバッテリーに利用されるコバルトとなっています。
(同時に銅も採掘されます。)
ロイターによると、カマト・カッパー社は昨年、銅を15万2400トン、コバルトを1万1000トン生産したとのことです。
カマト・カッパー社のコバルト採掘場KOVについて
カマト・カッパー社のコバルト鉱山KOVですが、地図でみればわかるとおり、鉱山というより採掘場となっています。
この鉱山はもともとGecaminesが露天掘りで操業していたものですが、その後、生産性の低下から操業を停止。
2007年頃、休止していたKOVの権益をカタンガ・マイニングが取得し、操業が再開。
ただ、露天掘りでは効率が悪いとのことで、現在は坑内掘りとなっていたそうです。
コンゴ民主共和国のコバルトは世界の2/3を生産します。
【統計】コバルト生産量と埋蔵量~DRC(コンゴ民主共和国)が世界生産の約2/3シェア【グラフ】
しかもカモト・KOVにて多くを生産します。
その鉱山でトラブルが発生しています。
コンゴ民主共和国DRCのコバルト生産~少年兵と鉱山における児童労働
いまのところ、事故の詳細がわかりませんが、広範囲な影響が出ないことが望まれるところです。
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