【私見】ムハンマド・ビン・サルマン皇太子(ムハンマド皇太子)とサダム・フセインが重なってみえる件について
自分は、昔からサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子とイラクのサダム・フセインが重なって見えてしかたありません。
サダム・フセインは米国の中東地域最大の武器輸出相手
1983年にロナルド・レーガン政権がイラクへのテロ指定を解除して以降、サダム・フセインは中東地域における米国のNO.1、2を争う兵器調達国でした。
現在、中東地域における米国からの兵器調達NO.1の座はサウジアラビアとなっています。
サダム・フセインは世俗主義の代弁者
サダム・フセインはイスラム教の文化が色濃い中東地域にあって、世俗主義を推し進めました。
この点が欧米の歓心を買っていました。
ムハンマド皇太子も世俗化、女性の権利拡大などを欧米の無知なジャーナリストや活動家たちに礼賛されていた時期がありました。
欧米社会から改革者だとみなされていた点で、非常によく似ています。
サダム・フセインは対イランへの防波堤
サダム・フセインはイランのイスラム革命への防波堤でした。
そして、イスラエルに対して厳しくあたるイランに対する軍事的防波堤でもありました。
現在このポジションにはサウジがついています。
アメリカの同盟国として、イスラエルとの関係も良好で、イランに対して厳しいです。
サダム・フセインはイラン・イラク戦争を主導
サダム・フセインはイランのイスラム革命が波及することを阻止するため、そして領土欲や権益欲のためにイランに攻め込みます。
サウジのムハンマド皇太子はまだイランに攻め込んでませんが、両国の関係は非常に冷え込んでいます。
サダム・フセインはクルド人を虐殺
サダム・フセインは国内のクルド人を弾圧しましたが、
現在サウジアラビアはムハンマド皇太子主導で隣国イエメンのフーシ派に対して軍事作戦を行い人道危機を招いています。
サダム・フセイン長男ウダイによる使用人殺害
サダム・フセインの息子ウダイは使用人を殺害しましたが
ムハンマド皇太子もジャマル・カショギ氏殺害事件を起こしたといわれています。
「ジャマル・カショギ氏殺害はムハンマド皇太子の指示」とCIAが報告
サダム・フセインは何度も米ロナルド・レーガン政権によって助けられている
サダム・フセインに対しては米議会は信用供与停止を決議していますが、ロナルド・レーガン政権はこれを拒否。
兵器を大量に買ってくれる、原油を安く売ってくれる大切な貿易相手国として、レーガン大統領は非常にイラクを高く買っていました。
これは、ドナルド・トランプ政権がサウジのムハンマド皇太子を高く買っていることと似通っているようにみえます。
サダム・フセイン率いたイラクと隣国クウェートとの関係
サダム・フセインはエネルギー価格下落を受けた協調減産をクウェートに持ち掛けますが、クウェートはこれを拒否。
サダム・フセインはルマイラ油田の権益をめぐる争いを理由にクウェートに侵攻しました。
現在、サウジのムハンマド皇太子はカタールに対して非常に強硬な態度をとっています。
カタールはサウジが主導するOPECからの脱退を決めました。
これからは協調減産などに応じず、好き勝手に天然ガスなどを中心に増産する予定です。
いつかサウジはカタールに軍事攻撃するでしょうか。
サダム・フセインとムハンマド皇太子の決定的な違い
サダム・フセインとムハンマド皇太子の決定的な違いは、対イスラエル政策だと思います。
サダム・フセインはいつ頃からか、やたらとイスラエルを敵視するような発言をくりかえし始めました。
西側諸国に対し「もしなにか企てているのがわかったら、イスラエルの半分を焼き尽くしてやるぞ」
と言い出しました。
また、湾岸戦争時には
「イスラエルがパレスチナから撤退するなら、イラクもクウェートから撤退するよ」
というパレスチナ・リンケージ論をぶちあげました。
ムハンマド皇太子はここまで馬鹿じゃありません。
アメリカの背後にイスラエルがいるのはわかっていますから、そこはタブーとして何も口を出していないようです。
さて問題は今後です。
こんな感じのムハンマド皇太子ですが、一応次期国王候補です。
もしムハンマド皇太子が国王になったならどうなるでしょうか。
個人的に、それは悪夢でしかありません
以上。