ファーウェイとの取引が大きい電子部品関連株を売るのは正解か?
昨日から、どうも疑問に思っていることがあります。
ファーウェイショックの影響で電子部品株がボロボロに売られたことです。
注:ファーウェイショックについては以下参照
ファーウェイショックが市場を襲う~米中首脳会談の当日にCFOを逮捕
華為技術(ファーウェイ/Huawei)の孟晩舟CFO(英語名Cathy Meng)、カナダで拘束される~対イラン制裁に違反か?
ファーウェイの倒産は考えにくい
たしかに、ファーウェイとの取引が多いということは、ファーウェイが潰れれば債権回収が難しくなるのでサプライヤーに影響が出るでしょう。
しかし、輸出および売上規模で製造業で一番大きな企業であるファーウェイをみすみす潰すはずもありません。中国政府がケツ持ちしていますから。
そもそも5G時代の特許の多くを握っているとされる同社がそう簡単に財務悪化するとも思えません。
ネガティブすぎるでしょう。
ファーウェイ製品を西側諸国が排除?
また、アメリカや欧州がファーウェイ製品を排除するのではないか?という見方もあります。
安全保障上の問題から、ファーウェイの製品を国内で使用禁止にするのではないか?というものです。
たしかに、この場合はファーウェイの業績には影響が出るでしょう。
しかし、ファーウェイが5G設備を導入しなくたって、ファーウェイが5G端末を供給しなくたって、どこかの企業が5G設備を納入し、5G端末を供給することに違いはないのです。
となれば、電子部品は同じように売れるはずですし、なんで電子部品株をボロボロに売るのかがよくわかりません。
むしろ米国政府によるファーウェイ外しは特需を生むのでは?
米国政府はNDAA2019をもとにしたファーウェイ外しを着々と進めています。
米国政府と取引のある企業は、安全保障上の観点からファーウェイやZTEなどの設備を2020年8月までに他のメーカーの製品にリプレースしなければなりません。
具体的にどの程度の設備がファーウェイによって納入されているのかがわかりにくいですが、かなりの規模に上るのではないかと言われています。
まだ償却期限に達していない機器を更新することになるので当該企業にとっては損が出るでしょうが、これは逆に考えると、他のブランド(エリクソンやノキア、サムスン?)や電子部品メーカーにとっては特需なはずです。
ファーウェイショックはネガティブではないのではないか、と思います。
ドイツ政府、5Gインフラ調達からHuawei(ファーウェイ/華為技術)を排除か?~エリクソンとノキアには追い風
市場は非常に非効率にできています。
本来ならメリットになることをデメリットのように感じて動くことも多々あります。
そこにはチャンスが落ちている、と思います。
以上です。