【アノマリー】S&P500株価指数が12月に安値をつけると株価はどうなる?
前回、TOPIXの12月安値をアノマリーの面からみるのは間違いだと書きましたが
【アノマリー】TOPIXが12月安値だと翌年は株安になるらしい
今回はこれの続きです。
S&P500が12月安値だと翌年は株安になるアノマリー?
今回はS&P500が12月安値をつけたときの翌年の株価をみてみましょう。
とりあえず、直近100年程度のデータを書き出してみます。
漏れなどもあるかもしれませんが、ご容赦ください。
13年 翌年12月を底に上昇
14年 その月を底に上昇
20年 翌年8月を底に上昇
30年 翌翌年6月を底に上昇
31年 翌年6月を底に上昇
37年 翌年4月を底に上昇
41年 翌年4月を底に上昇
73年 翌年10月から上昇
00年 翌翌年10月から上昇
いかがでしょう?
ほぼ共通する点としては、株価は急に止まれない、ということ。
だいたい次の年の年央程度までは下落が続き、00年や30年は二年間下げ続けた・・・ということです。
12月安値のアノマリーを用いて来年のS&P500株価指数を予想
今回、自分がイメージしているS&P500の想定としては下の記事のなかで用いたチャート
【見通し】2018年12月のFOMCで注目すべきは、政策金利の見通しよりも、市場がどう反応するかだけ
なのですが、まぁ大体、これも同じような理由で予想をしています。
来年春あたりに大きな局面になるのではないか、というかんじです。
極めて素直な見立てになっていると自分では思っています。
12月安値のアノマリー的には2000年のITバブル時を想定
なお、12月安値のアノマリーのなかでは、個人的には2000年のITバブル崩壊後の動きを想定しています。
ひとつ似ているのは、世界の市場が下げ始めてから、アメリカが下げるまでに時間がかかっていること。
もう一つは、ビットコインなどの幻想と、ITバブル時の幻想に似たものを感じるからです。
ITバブル時の12月安値アノマリーとの共通していない部分は?
ITバブルと似ているとは感じますが、ただ、二年連続して下げるかどうかまではわかりません。
2000年の当時と今とではPERなどのレシオ面が大きく異なることも事実です。
当時はPERが29倍とかでしたが、今回の相場ではPER24倍くらいがピークで、現在は利益成長と株価調整でPER19倍くらいに下げています。
関連→ S&P500 PER
関連→ S&P500 Shiller PER/シラーPER/CAPEレシオ
ボトムが大幅な減益になるとかならともかく、この状況でITバブルと同じだけの調整局面を期待していいものかどうか、難しいものがあります。
また、これは日本にもいえることで、当時はPERが40倍くらいあったと思いますが、今の日本株のPERは11倍そこらです。
将来の減益リスクを織り込んでこの水準まで売られているのでしょうが、ちょっとPER11倍から売り込むのは怖いものがあります。
業績の下方修正が入ったにせよPER20倍行くかどうかでしょうし、ここから下を売り込むのは度胸がいります。
とりあえず、個人的には引き続き日本株や欧州株、新興国株よりもアメリカ株に弱気な見方をしています。
下げ余地がまだ残っている市場、という見方です。
新興国や日本に関しては、ともに売られる展開になるのであれば、向こう半年かけていろいろと仕込んで行くと良いのではないか、と考えています。
以上です。