イールドカーブ(長短金利)の逆転だけで景気後退を語っていた人たちはいずこへ
つい先月くらいまで
もうすぐ長短金利が逆転する。逆転したら確実に景気後退に陥る。過去には逆転したあといつも景気後退していた。
と言われてきました。
これは米10年債と2年債の利回りの差をとったものです。
シャドーになっている部分がリセッション、景気後退期です。
たしかに、上記のグラフをみるとそんな感じにみえますね。
ただ、長短金利が逆転してからずいぶんとリセッションまで時間がかかっていますが・・・
で、これを根拠に
長短金利が逆転したら景気後退がくる
というのはまだわかります。
しかし
景気後退がくるときには長短金利が逆転したときだ
という主張はどうなんでしょうか?
目下、株価がガンガン下がっていますが、上記の主張をされてきた方たちは、長短金利が逆転していない現状において、景気後退には陥らないという判断をいまだに持っているのでしょうか。
個人的には、そういったものだけを判断の根拠に置くのは危険だと思います。
それと同時に、ぶっちゃけた話、
長短金利の逆転は景気後退とはほとんど関係がない可能性
が本日のロイターの記事に示唆されています・・・
Bond market ‘recession’ gauge falters outside United States
先に言えよって感じですが(笑)
自分も、長短金利差がこんなに注目を浴びたのは最近になってからだと思っています。
このことはこちらの記事で以前書きましたが
関連:長短金利差が逆転すると景気後退入り?
とりあえず、あまりこういうセオリーだとか、アノマリーだとか、そういうのを信じない方がいいです。
相場はそんな単純じゃありませんから。
みんながそのセオリー、アノマリーをあてにした瞬間、意味がないものになったり、逆に意味を持ち過ぎたりするのが相場だと思います。
昔と違う論調が増えたなぁと感じた時は要注意ですね。
以上です。