ロシアの大陸間原子力核魚雷兵器『ポセイドン』(Status-6 / Kanyon)

ロシアの大陸間原子力核魚雷兵器『ポセイドン』(Status-6 / Kanyon)

 

斜め上の発想で常に我々を楽しませてくれるロシアの新兵器ですが、今回もなかなかにド変態でパワフルなネタを提供してくれています。

今回、ロシアが発表したものは

『大陸間原子力核魚雷ポセイドン(Poseidon / Status-6 / Kanyon)』

 

 

名前からしてお分かりのとおり、『大陸間原子力核魚雷ポセイドン(Poseidon / Status-6 / Kanyon)』は小型原子力潜水艦に核弾頭をくっつけたもの。

理論上、航続距離は無制限となっており、自動潜航しながら敵の沿岸部や大型艦船を攻撃する兵器となっています。

動画では発射のタイミングが映されています。

 

 

『大陸間原子力核魚雷ポセイドン(Poseidon / Status-6 / Kanyon)』は航続距離が無限大、最高速度は70knotか

ロシア軍の発表によると、『大陸間原子力核魚雷ポセイドン(Poseidon)』は航続距離が理屈上無限大、最高速度は70knotで、最大深度1000mまで潜ることができるとのこと。

なお、『大陸間原子力核魚雷ポセイドン(Poseidon)』はプリセットされたコースを移動するのではなく、最終目的地までAI技術で自律的にコースを選択しながら、速度や深度などを変更しながら、到達するとのこと。

原潜+核弾頭というだけでもかなり変態なんですが、そこに自律型の無人兵器の要素も混ぜるというのはなかなか・・・

もはや対抗する手段はほとんどないのではないかと思われます。

 

 

『大陸間原子力核魚雷兵器ポセイドン(Poseidon / Status-6 / Kanyon)』は取り締まる規制がほぼない

なお、『大陸間原子力核魚雷兵器ポセイドン(Poseidon)』ですが戦略兵器削減条約STARTや戦略兵器制限条項SALTなどでは規制されないといわれています。

どちらの条約、条項も、あくまでもICBMや中距離ミサイルなど『飛ぶ兵器』を対象に規制を作ったものであり、その取り決めから大きく外れた『大陸間原子力核魚雷兵器ポセイドン(Poseidon / Status-6 / Kanyon)』は何らの規制にも引っかからないのだそうです。

まったく無茶苦茶な話ですがw

さすがロシアの科学者、技術者、いろいろ発想が斬新で面白いですね。

 

 

『大陸間原子力核魚雷兵器ポセイドン(Poseidon)』はかつてStatus-6、NATO側コードネームKanyonと呼ばれた兵器

なお、『大陸間原子力核魚雷兵器ポセイドン(Poseidon)』ですが、これまでStatus-6やKanyonと呼ばれてきた兵器です。

ポセイドンという名前が付く前から変態兵器っぷりはわかっていましたが、その後あまり情報をきかなかったので、まさか本当に出してくるとは・・・というかんじです。

こういう面白兵器(しかし超パワフル)なものにGoサインを出すあたりが、ロシアの人達のいいところです。

日本の社会なら企画段階で却下でしょう。

 

 

『大陸間原子力核魚雷兵器ポセイドン(Poseidon)』による攻撃方法~津波の発生と放射能汚染?

なお、この『大陸間原子力核魚雷兵器ポセイドン(Poseidon)』ですが、直接ぶちあたって対象を破壊するというよりも、沖合で津波を発生させて、その津波を用いて対象都市を壊滅的に破壊することを目的としているのではないか、と言われています。

放射能塗れの津波を発生させることによって沿岸部を事実上、人の住めない場所にしてしまう。

日本でもアメリカでもそうですが、多くの国では沿岸部に大きな人口と経済規模、産業規模を誇る都市があります。

東京、大阪、ニューヨーク、ロスアンゼルスなどなど。

そういった沿岸都市に津波と放射能汚染による超長期的な壊滅的打撃を与えることこそが、この『大陸間原子力核魚雷兵器ポセイドン(Poseidon)』の役割だと考えられています。

 

 

 

 

『大陸間原子力核魚雷兵器ポセイドン(Poseidon)』を運ぶのはオスカー型原子力潜水艦ベルゴロドとハバロフスク?

『大陸間原子力核魚雷兵器ポセイドン(Poseidon)』を運用するのは、あの沈没事故で有名なクルスク号とおなじ、オスカー型原子力潜水艦ではないか?と言われています。

オスカー型原子力潜水艦は全長155m(949A型)、幅18.2m、吃水9.2m、出力10万馬力、大型の核弾頭ミサイルP-700(SS-N-19/シップレック)を24発も搭載できる化け物で、現在は現役で就航しているものも少なくなっていると言われています。

今回、『大陸間原子力核魚雷兵器ポセイドン(Poseidon)』の開発開始と前後してロシアは二隻、新たなオスカー級原子力潜水艦を建造しています。

プロジェクト09851ハバロフスクと、プロジェクト09852ベルゴロドですが、これが『大陸間原子力核魚雷兵器ポセイドン(Poseidon)』の運用で利用されるのではないか、と言われています。

 

 

 

『大陸間原子力核魚雷兵器ポセイドン(Poseidon)』のスペック

『大陸間原子力核魚雷兵器ポセイドン(Poseidon)』は機密情報なのでスペックは予想レベルのようですが、一応噂されているのは、最高速度時速185㎞、航続距離10000㎞、最大深度1000m

直径1.5m、全長4m、体積7立方メートル(ただ、こんな小型化した原子炉なんて実現可能なのか?という疑問はあります。全長はもう少し大きいのでは。)

ステルス技術で音響ソナーに探知されにくく作られており、数十メガトンクラスの爆発力だそうです。

 

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