ゲーム・オブ・スローンズ最終話をテンセントが配信延期
「ゲーム・オブ・スローンズ」の最終章最終話、テンセントが配信を延期
全世界で大ヒットした人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」
この最終章最終話が、中国では配信延期になったそうです。
配信を担当するテンセントは「技術的な問題」と言っています。
これを受けて中国国内ではテンセントを批判する声が高まり、サービス契約料金の返還を求める声もあるそうです。
中国は「ゲーム・オブ・スローンズ」配信延期を利用して米国製コンテンツの輸入を禁じる可能性を示唆か?
自分は、陰謀論が大好きです。
ですから、テンセントが技術的な問題で配信できなかったというのは信じません。
テンセントほどの有能な人々の集まる会社がそんなポカミスおかすはずがない。
自分は、このゲーム・オブ・スローンズの配信延期の背景に米中貿易摩擦があるとみています。
ご存知の通り、目下、米中は通商問題で揉めています。
米国政府は対中関税を25%に引き上げると言っていますし、追加で全輸入品に関税をかけるとも言っています。
⇒米中貿易交渉決裂で関税25%へ?トランプ大統領の意図は?~中国側は対応をミスった可能性
さらには、中国の通信企業ファーウェイへの事実上の死刑宣告も行っています。
⇒ファーウェイ制裁は既定路線だった可能性~前川レポート後の日本と酷似
これに対して、中国側はレアアースの輸出禁止などを仄めかし始めています。
⇒中国はレアアースを米中貿易戦争の武器に使うことを示唆か?~江西金力永磁科技を習近平国家主席が視察
737MAXの運行停止の補償をめぐる争いも勃発しそうです。
こうした一連の流れの中での、ゲーム・オブ・スローンズの配信延期だったのではないか、という気がしています。
中国の映画興行収入はおよそ一兆円程度~米中貿易摩擦が激化すれば、ハリウッド製コンテンツの輸入が止まる可能性
中国の映画興行収入はおよそ一兆円程度です。
このうち4割弱が輸入映画になります。
【統計/グラフ】中国の映画市場規模~国内映画・輸入映画別興行収入
また近年は動画配信サービスなどによる収入もあり、テンセントやアリババ、バイドゥ傘下の配信企業がこぞって海外から映画やドラマなどのコンテンツを輸入していました。
その多くが、アメリカのハリウッド製や米系スタジオのものです。
こうした動画コンテンツ確保の影響もあって、バイドゥは赤字転落もしました。
⇒【BIDU】上場来初の赤字転落~中国の検索大手『百度(バイドゥ)』の業績と株価~あの「出井伸之」が社外取締役~
米中貿易戦争が激化した場合、中国政府がこれに介入しないはずがありません。
今回のゲーム・オブ・スローンズの一件は、そのことをアピールするために、中国政府が仕込んだものなのではないか、と思います。
これは、ドラマや映画だけでなく、ゲーム産業にも言えるはずです。
米国製のゲームが輸入禁止になる可能性があるのではないかと思います。
それは、米国のスタジオを傘下に抱えたり、米系の制作会社から国内配信を任されるテンセントにとっては逆風になるかもしれません。
自分は以前、以下の記事のなかでいろいろと今後起きうることを予想しました。
しかし事態は、それ以上に発展しそうな状況になっています。
とりあえず以上です。