スバル、インプレッサとフォレスターをリコール、ブレーキランプに不具合
スバル過去最大規模のリコール発生~ブレーキランプの不具合を13年から把握済み
スバルがまたもやリコールを申請しました。
車種はインプレッサとフォレスター
期間は2008年9月~17年3月に製造された車とのこと。
国内の対象車は約30万台とのことですが、国外も合わせるとなんと、計226万8841台にものぼるとのことです。
これは当然、スバルとしては過去最大級のリコールであり、同社の業績にさらなる打撃を加えることになりそうです。
今回のスバル車リコールの理由~ブレーキランプが点灯しない
今回のスバル車の巨大リコールの理由は、一つ目が
「ブレーキランプがつかない」
というもの。
国交省とスバルによれば、ダッシュボードの艶出し用品や整髪料などのシリコーンガスがスイッチ部につくとスイッチが作動しなくなる可能性があるとのこと。
結果としてブレーキランプがつかなくなるということです。
また、ブレーキを踏んだあとにエンジンがかからなくなるトラブルもあるもよう。
こちらも、ブレーキを踏んだことをスイッチが感知できないことで発生しているとのこと。
つまるところ、単純なスイッチなわけですし、交換にはさほどのコストもかからないでしょう。
問題は、これを長年放置していたということです。
そのことによるスバルの評判の低下の方が圧倒的に問題です。
スバルにとって、非常に大きな経営ダメージになると思います。
スバルは2013年6月以降ブレーキランプの不具合1399件が送られてきたが公表せず
今回最大の問題点はここではないかと思います。
今回起きたスバルのブレーキランプ、ブレーキ、エンジンにおける問題ですが、構造としては単純なスイッチの問題だと思います。
最大の問題は、この不具合の発生は実は2013年6月から1399件も集まっていたとのことです。
スバルは長年にわたり、大量の不具合報告がきていたのに、これを放置。
理由がよくわからなかったのでリコールしなかった、みたいな釈明をしていますが、非常に違和感があります。
スイッチ一つ交換するだけならコストはほとんどかからないのに、国土交通相への報告をいい加減。
なお、このリコール内容による事故などは起きていないとスバルは発表していますが、果たしてどうか。
もしかしたら、事故っていても部品が破壊されて理由がわからなくなっているものもあるかもしれません。
今後、そういったものも色々あきらかになるかもしれません。
スバルのブレーキランプ・リコール、発生時期は北米販売好調で業績急拡大の時期に一致
なお、関係があるかどうかはわかりませんが、
今回のスバルのブレーキランプ・リコールですが、同社の北米業績急拡大の時期と一致しています。
このころ、アイサイトの搭載によって北米市場でカスタマー評価が急上昇、スバルブームのようなものが起きます。
同社は生産規模を急拡大して輸出を大量におこないます。
北米で飛ぶように売れるため、国内市場はいい加減に扱われるようになりました。
あくまでも海外で売れればいい、という経営をスバルは推し進めます。
それは、合理的で良いと思います。
ただそれによって、日本国内で生産管理がおろそかになっていた・・・ということなら非常に残念ですね。
生産の背伸びをし過ぎて管理できなくなった、というのは、本当に最悪だと思います。
スバル株価推移
スバルはここもと数年間で稼いだカネを使って、大量のCMを流しています。
2030年の交通事故ゼロをめざすだとか、いろいろと言っていますが、どうも上滑りな感じがします。
あまりにも印象に走りすぎている。
イメージ戦略以前の問題として、ネガティブなことが起きた時にしっかり公開して修正することが重要でしょう。
とりあえず、胡散臭いCMを流すようになるとオワリだと思います。
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以上。