【統計】2019年1月中国貿易統計~国別~
中国の2019年1月貿易統計は、輸出が前年同月比で9.1%増、輸入は同1.5%減、貿易収支は391.55億ドル。
非常に強い数字となっています。
以下に国別の輸出入動向をしめした表を載せます。
2019年1月中国貿易統計~国別~
2019年1月 | 単月貿易収支 |
合計値 | 39,155.00 |
そのうち:欧州連合 | 12,757.90 |
そのうち:ドイツ | -2,099.40 |
オランダ | 5,044.30 |
イギリス | 3,326.80 |
フランス | -443.40 |
イタリア | 1,077.50 |
アメリカ | 27,299.30 |
東南アジア諸国連合 | 7,260.30 |
そのうちの:ベトナム | 2,659.40 |
マレーシア | -1,181.40 |
タイ | -48.60 |
シンガポール | 1,891.90 |
インドネシア | 957.00 |
フィリピン | 1,849.90 |
日本 | -597.70 |
香港 | 22,433.30 |
韓国 | -5,040.00 |
台湾 | -9,846.60 |
オーストラリア | -5,739.70 |
インド | 4,951.60 |
ロシア連邦 | -584.30 |
カナダ | 186.60 |
ニュージーランド | -981.90 |
ラテンアメリカ | -2,970.20 |
そのうち:ブラジル | -4,052.60 |
アフリカ | 1,954.70 |
南アフリカ | -537.60 |
2019年1月 | 累計輸出伸び | 累計輸入伸び |
合計値 | 9.1 | -1.5 |
そのうち:欧州連合 | 15.3 | 8.2 |
そのうち:ドイツ | 18.1 | 5.8 |
オランダ | -3.6 | -31.2 |
イギリス | 28.8 | -8.1 |
フランス | 19.2 | 41.9 |
イタリア | 9.9 | 7.4 |
アメリカ | -2.4 | -41.2 |
東南アジア諸国連合 | 12.5 | -7.1 |
そのうちの:ベトナム | -0.2 | -26.6 |
マレーシア | 19.7 | 8.8 |
タイ | 4.6 | 2.8 |
シンガポール | 17.2 | -12.7 |
インドネシア | 20.7 | -4.3 |
フィリピン | 25.9 | -9.7 |
日本 | 5.7 | -1.3 |
香港 | 1.8 | 61.3 |
韓国 | 14.4 | -11.8 |
台湾 | 13.3 | -0.5 |
オーストラリア | 19.1 | 7.6 |
インド | 11.2 | 7.8 |
ロシア連邦 | 11.5 | 10.2 |
カナダ | 34.8 | 36.1 |
ニュージーランド | 16.9 | 5.8 |
ラテンアメリカ | 13 | 28.3 |
そのうち:ブラジル | 12.5 | 47 |
アフリカ | 27.9 | 2 |
南アフリカ | 16.4 | -15.8 |
2019年1月中国貿易統計~解説~
非常に強い数字だと思います。
ロイターなどによると、大方のエコノミストの予想は335億ドルの貿易黒字見通しだったとのこと。
輸出、輸入ともに予想より強めな数字となっています。
とりあえず、中国の統計には信頼感がないのですが、こと貿易統計については相手国側との整合性の問題から嘘がつけない統計です。
中国の景気はいうほど落ち込んでいない、というのが現実だと思われます。
対前年比でみてみると、ここもとアメリカとの貿易が滞る一方で、対欧州の貿易は輸出入ともに好調に推移しています。
対欧州の貿易収支は黒字が拡大しており、アメリカ以外との取引でやっていける姿を示しています。
一部企業に手東南アジアへ中国から生産拠点を移す動きがありますが、中国は対東南アジアで輸出を増やしており、結局のところサプライチェーンの一部が変化しただけ、というのが現状のようにみえます。
なお、日本、台湾、韓国からの輸入が減っているのは、電子部品関連でしょう。
12月の減少に比べれば相当マシになっていますが、スマホ生産などにはまだ若干のゆるみがあるようです。
なお、アメリカはインドを中国包囲網の一部に取り込もうと考えているふしがありますが、インドと中国の貿易関係は順調に推移しています。
結局のところ、中国は周辺諸国との関係から切り離されることがなく、アメリカの対中包囲網は今のところ完全に意味をなしていないようにみえます。
中国は以前は対米貿易黒字でその他の国々への貿易赤字を賄う構図だったのですが、
昨年後半あたりからこの傾向が変化しています。
対米貿易黒字が縮小する一方で、対米以外の国々への黒字が増加しており、対米貿易が封じられたところでやっていける貿易構造の強さを示しています。
これは、アメリカにとってはかなり誤算だったのではないか、と個人的には見ています。
なお、個別の財については以下を参照してください。
また、前年までの統計は下記です。
【統計】2018年11月中国貿易統計~米国による封じ込め策が失敗している可能性
【統計】2018年10月中国貿易統計~対米黒字を除いても黒字化を実現
以上。