BMW、ハイブリッド車に自動エンジンカットオフ機能を搭載へ
BMW、2020年から自動エンジンカットオフ機能搭載へ
欧州の都市部では、街中の大気汚染が深刻化
これを受けて繁華街へのディーゼル車乗り入れ規制などに取り組む都市も出てきています。
こうしたなか、BMWが新型ハイブリッド車に自動エンジンカットオフ機能を搭載すると発表しました。
対象は2020年以降の新型ハイブリッド車からとのことです。
環境汚染対策で自動エンジンカットオフ機能が待ち望まれていた
欧州では近年、都市部密集地域での排ガス汚染が深刻化しています。
背景にあるのは、欧州の自動車メーカーがクリーンディーゼル車の推進を10年間にわたり行ってきたこと。
そして、そのクリーンディーゼルが実はまったくクリーンではなく、めちゃくちゃNOxやPMをまき散らしていた・・・という事実です。(欧州ディーゼル車排ガス問題)
これを受けて欧州司法裁判所はディーゼル車における排ガス規制適用の前倒しを発表するなど規制が一気に強化されています。
また、欧州の各都市では独自に環境ゾーンの設定をしている地域が多く、
ベルリンやドルトムント、ミュンヘン(BMWの本拠地)、ハンブルク、シュトゥットガルト(ダイムラーの本拠地)など主要都市では、環境ゾーンに侵入するためには対応した色のステッカーが必要との政策をとっています。
ダイムラーのベンツがシュトゥットガルトの街中に入れない!
という笑えない笑い話がひところニュースになりましたが、そのくらい欧州では排ガス対応が厳しくなっているそうです。
こうしたなかで、これまでのグリーンステッカーよりも厳格な基準をもとにしたブルーステッカーの導入が求められるなど、規制は強化されこそすれ、緩むことのない状況となっています。
今回のBMWによる自動エンジンカットオフ機能の搭載は、そうした規制強化の流れを先取りする形で導入された機能といえます。
自動エンジンカットオフ機能のその先は完全EV化
近年、欧州の自動車メーカーは非常に積極的に車の電動化を推し進めています。
欧州では2021年から環境規制が強化されます。
【EURO7/ユーロ7】欧州自動車2021年CO2(二酸化炭素)排出量規制を考える~設備投資は2019年後半から?
かなり厳しい基準となっており、これに向けて各社はEV化と48Vマイルドハイブリッド化を推し進めています。
48Vマイルドハイブリッド化(LV148)についてまとめ~2021年EU規制への対応が目的~
EV技術では、先行している中国企業との提携も進んでおり、ダイムラーは吉利と提携
19/3/29~1~吉利、ダイムラーと小型EVスマート共同開発へ
バッテリー供給ではCATLと提携する動きなどもでてきています。
寧徳時代新能源科技(CATL)は中国製造2025を象徴する世界最大の電池企業
こうした技術に乗り遅れたメーカーは、欧州市場でかなり苦しい戦いになると思われます。
先日、スズキは欧州ディーゼル事業から撤退すると発表しましたが、今後はそういった動きが他の会社にも広がるかもしれません。
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