豊田章男社長の治世下で低成長に陥ったトヨタ自動車~2002年以降の業績を四半期ごとにみてみよう

豊田章男社長の治世下で低成長に陥ったトヨタ自動車~2002年以降の業績を四半期ごとにみてみよう

 

豊田章男社長の経営能力は大丈夫か?~四半期業績推移からみえる停滞感

トヨタ自動車の業績が長期にわたり頭打ち傾向を示しています。

以下のグラフをごらんください。

これは、トヨタ自動車の四半期業績の推移を示したものです。

ごらんになってわかるとおり、トヨタ自動車の四半期業績をみると、

サブプライムローンバブル破綻前から営業利益がほとんど横ばい傾向なことがわかります。




 

 

トヨタ自動車 自動車販売台数 四半期推移1 積み上げグラフ

さらに地域別でみていきましょう。

こちらは販売台数を地域ごとに積み上げたものです。

地域別にみると上記のようになっています。

北米事業と日本国内の販売台数が頭打ちとなっていることがわかります。

そして、急激な勢いで拡大してきたアジア市場や中南米市場でも伸びが緩慢であり、この市場を他社に奪われてきたことがわかります。

 

トヨタ自動車 自動車販売台数 四半期推移2 個別推移のグラフ

以下は販売台数の推移を、積み上げではなくセグメント別の推移に分解したものです。

こちらを見てわかる通り、国内と北米で完全に頭打ち傾向となっています。

北米は一応、2017年など非常に強い動きだったのですが、トヨタが得意とする燃費性能のいいセダンなどではなく、

ピックアップトラックやSUVが売れる状況でしたので、他社に顧客を奪われた形となっています。

また、アジア市場(とくに中国)と南米市場では、VWなどドイツ勢との競争に出遅れ、インドではスズキに先を越される形となりました。

世界的な自動車市場の高い成長を、トヨタは自社の成長に組み込めずにこの10年間を過ごすことになりました。

 

その10年間の経営をになったのは、他でもない、トヨタ創業家出身の豊田章男社長であります。

 

 

 

 

トヨタ自動車の四半期業績推移からみえる豊田章男社長の限界

 

豊田章男社長は2019年3月期通期決算の社長あいさつで以下のように話しています。

なお、本文はクッソ長いので省略させていただきます。読みたい奴はココ読んでみてください。⇒2019 年 3 月決算発表 豊田社長挨拶

 

私が社長に就任したのが平成 21 年 6 月ですので、平成の最後の 10 年間を、社長として、トヨタの経営の舵取りをさせていただいたことになります。

(中略)

私自身で言えば、「急成長しても急降下すれば、多くのステークホルダーの方々にご迷惑をおかけする」ということを痛感いたしました。

 

・・・要するに、豊田章男社長も、自身が経営を担ったこの10年間、極めて低成長だったことを理解しているんでしょう。

低成長だった理由は

「急成長しても急降下すれば多くのステークホルダーに迷惑かかるから」

とのことだそうです。

 

・・・はぁ

低成長を押し付けられる一般株主はいちばん迷惑を受けるわけですが、そういう視点はないもようです。

 

ってゆーか、挨拶ながっ!

 

豊田章男は以前、決算発表会をザラ場中に変更するにあたって

「株主との意見交換のために十分に時間を取りたいからザラバ中に決算発表会を開くようにする」

と言っていました。

ですが、ザラバ中に決算発表やって、こんな長ったらしい自己満な演説を叩いています。

長い挨拶は、そこに集った人たちの時間を奪う行為だということに気づいていない。

豊田章男社長は以下のようにも話しています。

 

この 3 年間で痛感したことは「平時における改革」の難しさです。直近の 4 年間は、「トヨタらしさ」を取り戻すことと未来に向けてトヨタをモデルチェンジすることの両方に同時に取り組んだ期間と言えると思います。
トヨタの真骨頂である「TPS」と「原価の作り込み」の再強化を掲げ、生産現場のみならず、事務職場や技術職場でも「ムダ、ムラ、ムリ」の徹底的な排除に取り組んでおります。

 

どうやら豊田章男社長は、生産現場や事務職場、技術職場における「ムダ、ムラ、ムリ」を徹底的に排除すると言いながら、自身の演説の「ムダ、ムラ、ムリ」を排除することには消極的なもよう。

 

キーエンスの社長は定時にキッカリと会見を終えることで有名ですが、豊田章男社長はその対極にあるようです。

同じモノづくりに関係する企業でありながら、どうしてこうも違うのか。

いやはや、そこらへんにトヨタ自動車の低迷の原因がありそうです。

 

 

とりあえず、豊田章男社長が話しているように、自動車産業は100年に一度の大変革期にあります。

しかしそれは、豊田章男社長が語るような自動車の概念の変化だけではありません。

豊田章男社長が上記の長ったらしい演説で敢えて一番ボカそうとした部分、つまり、電動化に関する部分こそがキモです。

ここが急激に進展すれば、トヨタ自動車とて今の状況を維持すらできなくなるでしょう。

その兆しは、子会社の業績に既に表れてきています。

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豊田章男社長は現実を直視すべきです。

いまトヨタ自動車がグループ全体で必要なことは大規模なリストラ。

そこを避けているようでは経営者失格でしょう。

反省してほしいところです。

トヨタイムズなんてやってちゃだめです。

トヨタイムズにみるトヨタ自動車の企業統治のヤバさ

以上。