マイク・ペンス副大統領の演説で米欧の亀裂が鮮明化~ミュンヘン安全保障会議

マイク・ペンス副大統領の演説で米欧の亀裂が鮮明化~ミュンヘン安全保障会議

 

ミュンヘン安全保障会議におけるマイク・ペンス副大統領の演説が波紋を広げています。

ハドソン研究所での対中強硬姿勢を示した演説や

東シナ海における米中関係緊迫化のなか、ペンス副大統領が訪日へ

APECパプアニューギニア会議における演説に引き続き

狂犬の役目をきっちり果たすペンス副大統領~APEC首脳宣言採択できず~

ペンス副大統領がまたもや狂犬っぷりを露わにした演説を行いました。

https://www.youtube.com/watch?v=xM7fQptU1Go

 

 

マイク・ペンス副大統領、ミュンヘン安全保障会議での発言要旨

とりあえず、この演説および前後の質疑応答時などの発言なども含めて、今回のペンス副大統領のミュンヘン安全保障会議における発言を纏めると以下のようになります。

 

  1. 欧州はアメリカと防衛協力している同盟国だろ。同盟国ならファーウェイ排除しよう。
  2. INF離脱はロシアのせいだ。
  3. 欧州はイランに対してちゃんと制裁すべきだ。
  4. ロシアに依存するのはやめろ。(ノルドストリーム2による天然ガス依存についてドイツを非難)
  5. ベネズエラのマドゥロ大統領は正当性がない独裁者だ。

とりあえず、関連記事について載せておきます。

1.米国がHuawei(華為技術/ファーウェイ)製通信機器の使用排除を同盟国に要請 2018年11月23日

2.トランプ大統領、中距離核戦力全廃条約(INF全廃条約)離脱を表明~米中露の軍拡競争に突入へ 2018年10月21日

3.コラム:米国、日本に対しイランからの原油輸入停止とアザデガン入札停止を要求 2018年6月27日

4.米政府、欧露間ガスパイプライン『ノルドストリーム2』に対して制裁も辞さない構え 2019年2月16日

5.南米ベネズエラでクーデターか?フアン・グアイド新大統領をトランプ政権が支持~マドゥロ政権は戦う意向だが・・・ 2019年1月24日

 

マイク・ペンス副大統領のミュンヘン安全保障会議における演説に中国・ロシアだけでなく欧州からも批判の声

今回のマイク・ペンス副大統領のミュンヘン安全保障会議での演説および前後の質疑応答に対しては、中国、ロシアだけでなく、欧州からも批判の声があがりました。

まず1のファーウェイの件ですが、もちろん中国から反論があがりました。

2のINF問題に関しては、ロシアのナブロフ外相は「アメリカは自分たちがINFから離脱したかっただけなのにロシアのせいにしている」などと非難

中国も「多国間でINFを話すのは違っている。中国は参加しない。」と主張して真っ向から対立。

3のイラン制裁に関しても、核合意から離脱したアメリカをドイツのメルケル首相が痛烈に批判。そんなことしてもイランの行動を抑えられないでしょ?わかってんの?みたいな口調(自分はドイツ語がわからないので微妙なニュアンスはわかりませんが)

4のノルドストリーム問題については、ドイツはもはや相手しないという態度

5のベネズエラ問題だけが、唯一ある程度の合意を得られるか?といった感じでした。

 

 

 

米欧の亀裂を鮮明化してしまったマイク・ペンス副大統領ミュンヘン安全保障会議演説

いやはや、今回のマイク・ペンス副大統領のミュンヘン安全保障会議演説はちょっとまずいです。

今まで中国やロシア、イランを封じ込めようとしてきたアメリカですが、逆にアメリカが孤立感を深める展開になっています。

さすがにアメリカを封鎖しようなどという動きにはなっていませんが、とりあえず、欧州は米国の覇権主義には付き合わないぞ、という態度を鮮明にしています。

しかし、その欧州の内部には親米の地域もあったりして一枚岩ではない。

そこにペンス副大統領やポンペオ国務長官が歴訪するものだから、かえってEUの主要国からは米国への反感が生まれてしまっています。

また、ドイツのメルケル首相は

「なんで自動車が安全保障に関係あるん?安全保障を盾にして米国が欧州車の輸入に関税をかけるなんてありえない」

といった発言をしており、完全にアメリカとの対決姿勢を示しています。

何度も書くようですが、自分はドイツ語を使えませんのであくまでも英文に訳されたものしかみてませんし、顔の表情や雰囲気でしか判断していませんが、メルケル首相の顔には、いいかげんにしなさい!と怒るときの母親の顔みたいな表情が浮かんでいます。

 

 

いろいろと頭が痛い・・・

 

マイク・ペンス副大統領ミュンヘン安全保障会議演説にあわせて、わざわざNCSCがファーウェイの安全評価をリーク

なお、マイク・ペンス副大統領のミュンヘン安全保障会議演説にあわせたかのように、英国のサイバーセキュリティ機関であり、世界的にも最高峰の研究機関であるNCSCが、

「ファーウェイの製品に対する安全性に関してお墨付きを与えた」

との情報がリークされました。

英国営サーバーセキュリティセンター(NCSC)、ファーウェイ製品の5G網への利用は「リスク管理可能」とお墨付きを与える

これがどういう意図で流されたのかわかりませんが、とりあえず、アメリカにとっては非常にやりにくい状況になってきたと思います。

とりあえず、ペンス副大統領は今回のようなことを今後も続けていくのか、それとも軌道修正するのか。

今後の発言にも注目が集まります。

以上。