中国がカナダのリチャードソン・インターナショナル社製キャノーラ(菜種)の輸入禁止~ファーウェイ問題に関連か?
中国がカナダのリチャードソン・インターナショナルの菜種(キャノーラ)に病害虫が見つかったとして輸入禁止に
ファーウェイCFOの拘束問題や5G製品の排除命令問題をめぐり中国とカナダの外交関係が悪化するなか
今度は中国側によるカナダ製品への排除命令が出てきました。
問題になっているのはリチャードソン・インターナショナル社製キャノーラ(菜種)。
同社のキャノーラから病害虫が見つかったとして、中国への輸出許可が取り消されたとのことです。
中国への輸出禁止対象になったのはリチャードソン・インターナショナル社製キャノーラ(菜種)のみ
なお、リチャードソン・インターナショナル社以外の業者は、今回の規制対象には入っていません。
また、菜種以外の商品は問題なく輸出できるようです。
ただ今後、中国側が他の業者の製品などにも同様の措置をとる可能性はあり、この点について懸念が広がっているようです。
カナダは世界一のキャノーラ(菜種)生産国、輸出先の40%は中国
カナダは世界一のキャノーラ(菜種)生産国です。
そして、その輸出先の40%程度は中国となっています。
もしもリチャードソン・インターナショナル社製キャノーラ以外の他の業者にも輸出禁止措置が広がるようですと、農業生産に大きな影響が出ることが懸念され、現在支持率を急低下させているトルドー政権にとっては頭の痛い問題になりつつあります。
リチャードソン・インターナショナル社製キャノーラ(菜種)の輸入禁止措置の背景にファーウェイCFO孟晩舟の問題?
今回のリチャードソン・インターナショナル社製キャノーラ(菜種)輸入禁止措置に関しては、
「カナダ政府によるファーウェイCFO孟晩舟氏の拘束問題が影響しているのではないか?」
との声が多方面から出ています。
ファーウェイCFO逮捕拘束問題については以下のリンク先に書きましたので詳しいことは省きますが
⇒華為技術(ファーウェイ/Huawei)の孟晩舟CFO(英語名Cathy Meng)、カナダで拘束される~対イラン制裁に違反か?
軽く触れておきますと、
まずカナダはアメリカの要請を受けて、中国の通信機器大手ファーウェイのCFOを空港のトランジット内で拘束。
その身柄をアメリカに対して渡すか、渡すまいかを現在考え中といったところになっています。
これに中国政府は猛烈に抗議。
中国在住のカナダ人を同様に拘束してみたりしてきました。
今回のリチャードソン・インターナショナル社製キャノーラ(菜種)の問題も、同じような構図なのではないか、という指摘があります。
中国によるカナダ産キャノーラ(菜種)輸入禁止措置の一方で、豪州は中国に石炭を輸出できず
なお、カナダ同様にオーストラリアも中国のファーウェイ製品排除をしています。
こちらに対しても中国政府は強硬な態度をとっているようで、オーストラリアからの石炭の輸入を制限している、といわれています。
⇒中国・大連港が豪州産石炭の輸入を制限か~ファーウェイ問題の仕返しか?
とりあえず、中国に対して対抗的な態度をとったらどうなるかわかるよな?
というミセシメにやっている感じがします。
どういった結果におさまるかまだよくわかりませんが、中国としては威圧的なアピールをすることはできています。
今後は、外交の場でアメリカ一辺倒な決定は起きにくくなり、中国の意見が通りやすい状況に代わっていくかもしれません。
いろいろな場でバランスが崩れてきており、非常に面白い状況になりつつあります。
ファーウェイショックが市場を襲う~米中首脳会談の当日にCFOを逮捕
米国がHuawei(華為技術/ファーウェイ)製通信機器の使用排除を同盟国に要請
ファーウェイ(Huawei/華為技術)をフランスとドイツは排除せ
トランプ大統領、ファーウェイCFO逮捕をめぐり司法省に介入を示唆~ホンキでディールしたがっているもよう~
以上です。