米中貿易交渉~トランプ大統領が「最後は自分が決める」と言ってる理由~

米中貿易交渉~トランプ大統領はとにかく最終合意したがっている~ライトハイザーすら信用しない~

 

 

米中貿易交渉について、トランプ大統領は「最後は自分が決める」と表明

 

 

トランプ大統領は、とにかく前のめりです。

米中貿易協議をいま解決すれば、非常に前進した状態でディールできることは間違いありません。

中国は他の国から買い付けている大豆やLNGを大量に米国から買ってくれるでしょう。

知的財産の窃盗・窃取に関しては以前よりはマシになるでしょうし、これからも個別で圧力をかければいいハナシです。

米国企業が中国で稼ぐこともやりやすくなるよう取り決めれば、支持者にとっても悪い話じゃない。

このタイミングでディールに持ち込まない手はない・・・そう考えているようにみえます。

 

 

米中貿易交渉におけるトランプ大統領のこれまでの態度推移

ようやく多くの人達は、トランプ大統領が強硬姿勢一辺倒でないことに気付き始めたようです。

つい数週間前まで米中貿易交渉の妥結なんてありえないとみていた人達ですら、今ではほぼ妥結するだろうと見ています。

見通しを誤った人たちは、たぶん株価の推移をみて、実際の出来事の先行きを眺める癖があるのだと思いますが、そういう癖は相場においてはいいカモになります。

 

とりあえず、米中貿易交渉が妥結に向かっていることは、以前から見えていました。

中国が米国への追加自動車関税25%分を引き下げへ~トランプ大統領はディールしたがっている可能性~ 2018年12月12日

トランプ大統領、ファーウェイCFO逮捕をめぐり司法省に介入を示唆~ホンキでディールしたがっているもよう~ 12月12日

ロバート・ライトハイザー通商代表部(USTR)代表が対中貿易交渉の窓口になることはそんなに嫌気すべきことか? 12月5日

対米貿易改善案142項目を中国側が提示~トランプ大統領は乗り気のようだが・・・ 11月18日

トランプ大統領は超絶チキンだった件~米国市場に株安波及で習近平と電話会談~ 11月2日

とくに、株価急落後のトランプ大統領の態度や、ライトハイザーを中心に据えた交渉になった時点、また最終的には、米国側が中国製造2025や補助金問題についてアレコレ注文つけないのが見えたあたりで、大方の道筋は決まったと思います。

テレビに出てくるような専門家は大概外してました。

 

トランプ大統領、米中貿易協議について記者会見

Trump optimistic about high-stakes trade talks between US and China ABC News

上の動画を見てどう思われますか。

もう、完全に交渉は纏める気満々です。

ぶっちゃけ、自分の要望にほぼ満額で返してきている中国の習近平に対してポジティブな感情を持っているのがみえみえです。

トランプ大統領はわかりやすい人ですね。

 

 

米中貿易交渉、「最後は俺がきめる」と言ってる理由・・・

米中貿易交渉の最後はトランプ大統領が習近平と決めるそうです。

それはつまり、周りを信じてないからです。

せっかくここまでいい条件なのに、邪魔されたら困る。

自分はこのディールを逃したくない。

ライトハイザーはバカじゃないから壊さないでくれると思うが、最後は俺がちゃんと決めたい。

そんな感じでしょう。

ここら辺の性格については、以下にまとめました。

トランプ大統領の人物像とその分析・評価

 

 

 

米中貿易交渉についてまとめ

とりあえず、以前から書いているように、米中貿易交渉は妥結すると思います。

ただし、JHICCやHuaweiなど中国が戦略的に重要とみている個別企業への締め付けはつづきます。

森は守ってやるけど木は切らせてもらう、そんな態度をアメリカはとるのではないか、と思われます。

そしてそのズルさに中国側がどこまで付き合うか、というのが次の段階になるでしょう。

米中貿易戦争はまだまだ続きますが、とりあえず大幅な関税引き上げはない、と見て良いと思います。

以上。