レオパレス21問題~倒産すれば地銀を巻き込みか
レオパレス21倒産ならサブリース契約破綻でオーナー窮地に
本日7日の日経新聞によると、レオパレス21でアパートを建てたオーナーは一棟あたり8000万~9000万円の借金をしているとのこと。
これらオーナーが抱える借金は、総額で約2兆円とのことです。
このほとんどが地銀による融資とのこと。
もしこれが焦げ付くことになれば、地銀の経営に大打撃が加わることになる、として警戒感が広がっています。
キャッシュフローからみるレオパレス21の倒産可能性
この記事によると、レオパレス21は毎月賃料収入として360億円を得っているとのこと。
その一方で、サブリース費用としてオーナー達に230億円を払っているとのこと。
この230億円で2兆円の債務返済をオーナーたちはしているわけで、つまり、利払い無し、全てを借金返済に回したとすると87か月(7.25年)ですべて返済。
実際には全てが返済にまわるなんてはずはないので、返済に10年くらいはかかるでしょうか。
とりあえず、かなり大きな債務規模です。
レオパレス21の損益分岐点は入居率80%?下回れば倒産の可能性も?
この記事のなかではレオパレス21の損益分岐点についても書いています。
およそ入居率80%を下回ると、販管費などの関係上、赤字に転落するのではと指摘しています。
(個人的にはもう少し下だとみていますが、概ねこの程度でしょう)
なお、19年1月時点のレオパレス21の入居率は85%程度。
ここもとブランド力低下と半強制的な引っ越しによって入居率が急低下しており、赤字転落、逆ザヤ状態に陥る可能性もあるのではないか、と思われます。
レオパレス21はお得意のサブリース代引き下げ要求が通らなければ倒産の可能性も?
レオパレス21は、過去にもサブリース契約の解約手続きをチラつかせながら、保証契約金額の引き下げ交渉などをしてきたことがあります。
これはレオパレス21がリーマンショックのころに逆ザヤ状態に陥ったことが影響していますが、今回はまったく事情が別。
社会的情勢の変化というよりも、企業不祥事のせいでサブリース契約が維持できなくなりそうだというもの。
果たしてそうした企業側の都合でも、サブリース代の減額が認められるのかどうか、そこに注目があつまりそうです。
もしサブリース代の減額認められれば、レオパレス21にとっては息継ぎになるでしょう。
しかし逆に認められれば、今度はオーナーのローン支払いに影響が出てくるはず。
あちらを立てればこちらが立たないといった状況。
しかも現実的に考えて、レオパレス21にはサブリース減額の要求をしている暇もない。
個人的な見立てでいくと、かなり資金繰りが逼迫しているんじゃないか、、、と見ていますが。
どうなるでしょうか。
傍から生暖かく眺めようと思います。
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以上。