【0700.hk】テンセント(Tencent)の業績・決算と株価~2018年Q4~超絶ネガティブ、新規事業にコスト増加

【0700.hk】テンセント(Tencent)の業績・決算と株価~2018年Q4

 

今回は中国および世界トップのゲームパブリッシャーのテンセントホールディングス(tencent/謄訊)の業績をみていきます。

先に書いておきますと、今回の決算は相当にネガティブです。

同社の収益はここ数年高い伸びを示してきましたが、それを支えた勝利の方程式が中国共産党指導部によって崩されてしまっています。

とりあえず、そのことなども踏まえて、業績をざっとみていきましょう。

なお、以前のテンセントの決算および企業情報などについては

こちら⇒テンセント(騰訊)の業績と株価見通し




 


テンセントの2018年Q4決算・業績

それではテンセントの2018年Q4決算を見ていきましょう。

以下のようになっています。

https://twitter.com/chu_sotu/status/1108803862654156800

ごらんのように、テンセントのQ4決算は、売上は大きく伸びています。

粗利もそこそこ伸びています。

しかし、営業利益は大きく減少しています。

この背景には、前年に計上されているOther gains,netのなかに、子会社IPOなどによる実現益、未実現益の存在があると思われます。

詳しい検証はしていませんが、多分そうだと思います。

また、マーケティングコストは減っているようですが、一般管理費が増大しています。

これは、新社屋移転に伴うコスト上昇が響いているように思います。

ハコを大きくしたから、従業員も多く雇いました、ということでしょうか?

ちなみについ最近、テンセントはリストラを発表しました。

新社屋を立ち上げた途端に業績が傾くゲーム会社は日本のバブル時代によくありました。

SNKとかテクノスジャパンとかコンパイルとかハドソンとかいろいろ。

まぁ、デジャブ感ありまくりですが、今のところ、そこまでテンセントの業績は悪化していません。




 

テンセントの四半期業績~簡易比較表

https://twitter.com/chu_sotu/status/1108804039376961536

こちらはテンセントの業績の前年、前期との簡易比較表です。

ご覧の通り、トップラインは伸びているけど、ボトムが伸びない。

コスト削減急務な状況ですね。

 

 

テンセントの業績~Wechat、Weixinが頭打ち

https://twitter.com/chu_sotu/status/1108804436447494144

テンセントの事業セグメントで一番の稼ぎ頭はゲーム事業ですが、ゲームは中国共産党政府による締め付け強化で厳しい事業環境に置かれています。

今後、大きく中国国内で成長させていくだけの力は、テンセントの政治力では無理でしょう。

そのため、テンセントは非ゲーム分野の開拓のために中国版LINEであるWechatを使った事業展開を進めています。

(というかLINEがWechatの真似なのだけど)

ですが、このWechatおよびWeixin、利用者がご覧の通り頭打ちです。

これでは利益上昇の牽引役にはなりようがありません。

 

 

テンセントの業績~各セグメント売上

https://twitter.com/chu_sotu/status/1108804654354173952

こちらはテンセントの事業の各セグメント別売上です。

VASというのはValue Added Servicesで、ゲームや音楽、映像事業などが含まれます。

一番の稼ぎ頭はゲームの課金です。

中国では都市部の一人当たりGDPが1万ドル突破しています。

一般的に、一人当たりGDP1万ドルがゲーム産業が流行るか否かの分岐点だと自分は思っていますが、まさにテンセントはその流れに乗った銘柄でした。

しかしここ最近、中国政府によるゲーム産業への締め付けが強化されており、ゲーム事業はここから大きく伸びる状況にありません。

映像や音楽の伸びに頼らざるを得ない状況ですが、それらはサービスのコストに比べてあまり利益をとれないビジネスです。

それが以下でみえます。

 

テンセントの業績~各セグメントのコスト

https://twitter.com/chu_sotu/status/1108804771467583488

 

こちらはテンセントの各セグメントのコスト

VASについてみてみてください。

売上の伸びとほぼ同じだけコストものびている。

つまり、ゲーム事業と違って、映像や音楽ってのは稼ぎにくい。

サーバー管理コスト、通信回線のコストなどが痛いんです。

広告や決済などのその他事業は売上対コストの伸び方がマシですが、かつてのゲーム産業のような荒稼ぎができる状態ではありません。

というわけで、テンセントの業績は今回のネガティブな決算になりました。




 

テンセントの株価

 

テンセント日足

 

テンセント週足

 

んー・・・個人的には、テンセントの株価は割高に感じます。

四半期ベースで粗利成長が大きくなるのが見えてこないと、ちょっとバリュエーション的にはおいしくないかなと思います。

なお、超長期的な視点でいくと、Googleの立ち上げるサービスは非常に脅威です。

Google『STADIA』はゲームの世界を大きく変える可能性~レイテンシ問題さえ解決できれば超多人数プレイも可能に~

とりあえず、そんな感じでみています。

 

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さらに昔の記事などは目次ページなどから検索してみてください。

以上。